トップタブ(ページ群)

2011年8月20日

スウェーデンから来たよ!(3)

さあ、念願の直島にも行けたし、大阪で一泊して東京に戻りますか。。。と思ったら、リナが凄い勢いでガイドブックをめくり、「私コーヤサンに行ってみたい!世界遺産でしょう?大阪から近いし!」

なぬっ!?高野山ですと!それは確かに面白そうだけど、大阪から電車でなんてどうやって行ったらいいんだ?はちみつ君、助けて~!

仕事帰りのスーツ姿で登場したお助けマンのはちみつ君は、ネットを駆使して高野山までの乗り換え方法を調べ上げてくれました。ごめんね、平日の夜に連日で深夜まで付き合わせちゃって、マジで寝不足だったよね。(^^;)

一方、元気ハツラツのスウェーデン勢は翌朝ガバッと目覚め、ルンルンの高野山モードです♪
大阪から私鉄を乗り継いで天下茶屋という駅までいき、そこで南海線に乗り換えます。この時駅員さんから耳より情報!「お得な周遊チケットがありますよ。高野山までの往復きっぷと、バス乗り放題がついて3310円!いかがで…」「それ3人分ください」(即答)

電車が深山に分け入るにつれ、あたりの風景は緑一色になってゆきます。ありえない急斜面をケーブルカーに揺られて辿りついたのは、弘法大師が開いた密教の聖地。真夏なのにひんやりとした空気が心地よく、北欧の2人も満足げ。そろそろお昼だねっ!って事でベジタリアンな彼らにピッタリの精進料理を頂きました!

最初に訪れたのは、ちょっと奥まった所にある金剛三昧院。これがまた非常に感じの良いお寺で、庭は美しく手入れされており、背後に苔むした巨大なご神木。あたりには静謐さが漂っており、これは日本人の私にとってもかなりグッとくる風景です。

といって、高野山にある無数の寺院をすべて見て回るのは不可能なので、いちおう観光客的にマストな壇上伽藍も巡ってきました。

こちらは建築がすごかった。幾たびもの焼失を経て、そのたびに再建されてきた長い信仰の歴史を感じます。中には築800年以上もする木造のお堂もあり、その多くが国の重要文化財または国宝の扱いです。ヨーロッパ人にしてみれば石造りの建物が何百年も残るのは当たり前かも知れませんが、日本ほど多湿な環境で木造の建築がこれほど長く原型を留めているのはスゴイと思う。

その後、小雨も降ってきたし、ちょっと一服しますか…と近くの茶店へ。オーダーしたのは抹茶と豆腐で出来たお菓子。これがとても美味しかった!

食器も和風な感じが素敵です。外国から来た友達が、日本でバンバン写真撮って喜んでくれるのを見るのはこっちも嬉しい。

実はこの店、生麩(なまふ)で作った涼菓、笹巻あんぷも扱っていて、興味深々だった我々はさっそく1つずつ注文。笹とよもぎの香りがたまりません!うっま~!

「ねえナオコ、この緑色のお菓子をお土産にスウェーデンまで持って帰れるかしら」
むむぅ。。。気持ちは分かるけど、生菓子は厳しいかもなあ。(^^;)

雨が止む気配がないし終電も心配だったので、帰りのバスに乗って駅まで戻ろうとしたら「どうして帰っちゃうの?奥之院まで見てからにしましょうよ!」とリナ。その探究心、素晴らしすぎる!仰るとおりです。せっかく来たんだから、最後まできっちり見ていくとするか。

さほど期待することもなく訪れた奥之院ですが、想像を絶する神秘空間でした。。。

平たく言うと延々とお墓が続いている霊園のようなものなのですが、ただの墓地ではありません。いたるところに日光の杉並木もビックリな巨木が林立しています。そして墓石から樹木まであらゆるものが苔むしていて、すべてが緑色に溶け合っているような感じ。

しかもタイミング良く日没に訪れたものですから、参道に延々と続く灯篭の神秘的な灯りもあいまって、この世のものとも思われぬ幻想的な風景を目にする事ができました。(一番奥にある御廟は、かの弘法大師が入定した聖地です)

いや~、ここを訪れなかったら、高野山のハイライトを見逃すところでした!
リナのひらめきは、必ずナイスな結果に終わるところが素晴らしいですね。(^o^)/


にほんブログ村 ひとりごとへ