Denied (english version) from AFVIST on Vimeo.
概要はこうです。イラクは長年に渡って自爆テロなどの不安が拭えない状況であり、デンマークの外務省は現在、イラクへの渡航に関して渡航自粛を呼びかけています。
そのデンマークには現在80名ほどのイラク難民が祖国の危険を逃れて避難しています。コペンハーゲンのキリスト教会が彼らを保護していて(なかには10年以上申請待ちの人々も)、子供達はデンマークの学校に通い、デンマーク語を話し、デンマークに帰化したいと願っています。
ところが今年5月、デンマーク政府は10年検討した末にイラク難民の受け入れを拒否し、大量の警察を動員して教会を包囲、保護されていたイラク難民を逮捕して収容所(刑務所)に送り込みました。国外退去の準備のためです。。。。日本でも、不法滞在の外国人は当然ながら国外退去させますから、ここまでは、なんとなくあり得そうな話。
しかし衝撃的なのは、この逮捕に多数のデンマーク市民が抗議したと言う事です。
彼らは非暴力の抗議団体として、やってきた警官にボコボコにされながらも抗議を続けます。デンマーク人が、法によって国外退去を命ぜられたイラク難民を、同胞とみなして助けようとしている!? (0_0) 驚くべきシーンが映像におさめられています。
そして思いました。日本の寺や神社が、外国の難民を10年に渡って保護したりするだろうか?そして日本人だったら、警察にフクロ叩きにされてまでして外国の難民の人権を守ろうとするだろうか?この精神性の違いは何だろう?この共感力は一体?
後半のシーンで教会の牧師による説教の一説。。。
「イエスは汝の隣人だけでなく、汝の敵をも愛せよと説きました。
従って、貧困・戦争・宗教問題で苦境に立っている人々を助けるのは我々の責務です。
また、人々を救う事が出来ない我らの弱い政府をも助けなければなりません。
政府は『法は遵守されなければならない』と言っています。
しかしイエスは『法が人間より重要であることはない』と言いました。
法は人間に仕えるものであり、その逆であってはならないのです。」
そして、最後に刑務所にてイラク人青年がデンマーク語でつぶやきます。
「僕はただ自由になりたい。他の人と同じように」
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