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2011年10月29日

FK12コメットお披露目会

最後に富士川滑空場に行ったのは、大陸横断に出発する直前の去年の6月。それ以来、なんと1年半以上もご無沙汰しておりました。

本当はずっと皆のことが気になってたので、タイラップさんから「富士川で自作飛行機のエンジンテストやるよ!」とお誘いが来たときは超嬉しかった!ありがと~う!

この自作飛行機「FK12コメット」はマリンアートさんが自分の工房でコツコツと組み立ててきたものです。最後に制作風景を拝見したのは去年の4月で、このときは機体の塗装に入る準備を進めている段階でした。あの時の真っ白な機体のイメージしか無かったので、いざ富士川に到着してみてビックリ!ななななんて美しい機体なんだ!!これ本当に自作ですか!?

私はメカの事は詳しくないけど、それが芸術的な作品かどうかは感覚的にわかります。美的センスだけでは作品は作れないし、技術だけあっても美しくは仕上がらない。両方が備わったときにはじめて顕現するのがアートだとすると、このFK12コメットは、まさにアートの領域に達しています

マリンアートさんは飛行機の本質である「飛ぶ」という機能を第一に考えて制作していたと思いますが、それと同じくらいエクステリアの仕上がりにも妥協しませんでした。例えば、深みある輝きを表現するために、お手軽なメタリック塗料を使うのではなく、先にシルバーを吹いてその上にクリアーな深紅を重ねたとのこと。この話だけでも大変な手間と情熱を注いだ事が伺えます。

どんな人が見ても、魂の込められた仕事には惹かれるものです。それは打算的な思惑とは相容れない高次な営みです。マリンアートさんの想いが結晶したFK12コメットはその最たるものだと思いました。BRAVO!!!

今回の目的はエンジンテストとタキシング。自作飛行機は、組み立てが終わったからといって直ぐにテイクオフできるわけではありません。

「地上でテストを重ねて、壊れるところはどんどん壊す。ひとつひとつ改良していったうえで、実際に飛ぶのは半年~1年後くらいかな?」とのこと。安全性にも妥協はなさそうです。

キットだけならお金で買えるかも知れませんが、実際に完成まで持って行ける人は僅かです。プラモのように全パーツが揃っている訳ではありませんから、自分で自作しなければならない部品も膨大らしい。まさに制作者の情熱が問われる「創造」の世界だといえます。

思えばこれまでも、息を呑むような美しさの自作機を間近で見る機会に恵まれてきました。東京フライングクラブの藤田さんが自宅の6畳間で制作したウルトラクルーザーはメタルの光沢をそのまま活かした秀逸な機体ですし、八谷さんのOpenSkyプロジェクトで制作されたM-02はメーヴェを意識したフォルムで、存在そのものが芸術的でした。そしてこのFK12コメットもまた。。。


この機体はご覧の通り尾輪式の複葉機ですから、操縦にはそれなりの練習が必要に違いありませんが、毎週欠かさずモーターグライダーで研鑽を積んできたマリンアートさんなら、きっと不屈の意思で空に舞うことでしょう。

ここのところ仕事と断捨離で内向きモードが続いてましたが、この情熱のカタマリを見てから自分も何か創りたい!って思いました。。。。こんなすごいのじゃなくていいから。。。笑

この機体についてもっと詳しく知りたい方は、タイラップさんの記事をどうぞ!

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