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2009年8月6日

オランダの麻薬対策

最近、芸能人が次々とMDMAや覚せい剤などの麻薬で逮捕されていますね。そんななか、BIG ISSUE(123号)を読んでいて、ひとつ目からウロコだったことがありました。

オランダでは大麻などの薬物が街角で堂々と売られているという話を前から聞いていて、なんちゅう国だと思っていましたが、それには訳があったようです。以下抜粋。

『薬物対策に寛容だといわれているオランダでは、「Harm Reduction政策」のもと、ヘロインといった健康に著しい被害を与えるハードドラッグと、大麻などのソフトドラッグを区別し、ソフトドラッグの所持・譲渡を「非犯罪化」することで、ハードドラッグに手を出すユーザの削減を試みている。』

。。。確かにニュースを賑わしているとおりMDMAでは死人が出ていますから、こういう薬はハードドラッグに区分されるのでしょう。しかし、大麻のようなソフトドラッグを非犯罪化するとは?

『「非犯罪化」は、ドラッグの合法化を意味しているわけではない。法律で禁止されているが、犯罪として処罰しないという意味で、イギリスやドイツなども同様の政策を導入している。。。厳密な規則を順守した方法であれば、大麻の販売がカフェで行えるため、大麻の使用者は密売人と接触する必要もなくなり、また、その際、ハードドラッグを勧められることもなくなる。』

す、すごい発想だ。私が知らなかったのは、オランダでも大麻は違法だったという事。合法なのかと思ってたら違うんですね。違法だけど、罰せられない。面白いですね。

こちら興味深いのは、人がハードドラッグに手を出すまでの行動パターンをきちんと研究した上で、人生を台無しにする人を少しでも減らそうという人道的な意図が感じられたところです。一方我々の場合は、臭いものは何でもかんでも禁止して違反したら処罰するぞと脅し、手を出してしまった人を社会から除外する。。。そういう発想だったんだなあ、と。

あまりにも文化が違いすぎるため、我々の視点でオランダを批判するのは簡単ですが、彼らが国をあげてそのような結論に至ったという事にはそれなりの重みがあると思いました。この政策にどのような歴史的背景があるのか興味あるところです。

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