VIKING LINEのフェリー内でお世話になったオルガが自分の家に招待してくれました。デーゲルフォシュからそれほど遠くない サフレ (Säffle)という町で、偶然にもちょうどルート上でした。うーん、すばらしい。
オルガはロシア人ですが国際結婚をしてスウェーデン人の旦那さんと暮らしています。私がお邪魔した時はちょうど週末で、大学生の息子さんも戻ってきていました。普段はスウェーデン語で会話しているそうですが、私が到着するなり家族全員がフツーに英語モードに切り替わってビックリ。いやー、さすがに私も日本で家族と英語で話した事はありません。どうなってるの北欧?教育水準高すぎじゃない?
そんなオルガも、スウェーデンに来たばかりの頃は1年ほど語学教室に通ってスウェーデン語を勉強したそうです。聞くと、スウェーデンにはどんな小さな町にも無料のスウェーデン語教室があるのだとか。主に移民向けだそうですが、クラスがきちんとレベル分けされている本格的な学校とのこと。いいなあ、私も勉強してみたい!(もしかして日本にもそういう無料の日本語教室ってあるのだろうか?)
あれっ?と思ったのは、オルガが息子さんと会話する時だけロシア語を使っていたこと。なんかやけに馴染みある響きだと思った。「彼がロシア語を忘れないように、わざとロシア語を使うようにしてるのよ」って、びっくり!何ヶ国語ファミリー!?
そんなオルガ夫妻の家には大きな庭があって、その庭を見渡せる広いベランダもありました。実にお洒落な造りです。洋梨とプラムの木があって、果物がたくさん実っていました。美味しそう!さらにバーブガーデンがあって、ディルなどの香草が植えられています。近くにはお散歩に丁度良い森もあって、そこから時々野生のシカが庭にやってくるのだとか!すごーーーい!!!
ていうかスウェーデンの家って大きいですね。。。多用途の広い地下室があって、1階が居間とキッチンとリビングで、2階が寝室スペース。日本じゃ考えられない広さです。
サフレの住宅街の散歩に連れて行ってもらったのですが、どの家も綺麗に芝生が手入れされてあって、木造の家屋はセンスの良い色でカラフルに塗り分けられていました。
「色んな色の家があるけど、どんな色に塗ってもいいわけではないのよ。全体の景観を保つ為に、落ち着いた色が推奨されているの。」
おおお、さすがデザインの北欧。一軒一軒が個性的でカラフルなのに、全体が調和している町並みは見事。さらに、こちらは空気が澄んでいるせいか、東京のように雨水でウスラ汚れた外壁はほとんど見かけません。素晴らしい。
それから車でサフレの中心街へ案内して貰いました。「サフレにも歴史ある建物がいろいろあるのよ」
ストックホルムにガムラスタン(歴史地区)があるように、サフレも中心部には昔の面影を残す古い建物が残っており、今でも現役で使われています。川を挟んだ両岸に、苔むした石造りの建物があちこち建っていて、まるでタイムスリップしたような気分に。。。
石造りの建物って、こんな風に何年も現役で使い続けられる所が凄いと思います。もちろん時代と共に、暖炉からセントラルヒーティングへ、かまどから電化キッチンへ。。。といった具合に内部は進化しているのですが、建物自体は百年以上も前のものをそのまま使っているという所がカッコイイ。日本は地震があるのでこうはいきませんが。。。
オルガがサフレに招待してくれたお陰で、小さな町にも歴史と個性が宿っているという事を知りました。オルガのロシア的ホスピタリティーに、懐かしい居心地の良さを感じたサフレ滞在。。。美味しい手料理と温かいシャワーをありがとう!