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2010年1月7日

ホリエモン希望論

本屋の新刊コーナーでホリエモンの最新刊が平積みになってたのを発見したわけです。彼は最近1ヶ月くらいの間に立て続けに3冊以上も本出してます。即席ラーメンみたいに出版してるなぁ、すごいバイタリティだなぁ、と思いながら3冊ともパラパラめくって見ました。そのうちの「希望」論に目が釘付けになってしまった私。

帯の抜粋より:
僕の生き方というのは「川の流れに身をまかせる生き方」といっていいのじゃないかと思います。流れにまかせて、あえてもがかない。川を流れて下っていたら「あそこにおいしそうな果物がある」みたいなことになります。探すのでもなく、見ながらでもありません。川ですから当然、その先に滝があったっていいわけです。そうなったら「お、滝だあ」と思って受け入れるしかない。恐怖ですよ。でもそうなってしまったものはしょうがないから、「あ、落ちてる落ちてる」って思えばいいんですよ。楽しめばいいんです。

そう、この本も「俺は俺は!!」って感じではあるんだけど、あーすごいなあ、この人腹据わってるな~、余計なことゴチャゴチャ考えないんだな~、って尊敬しました。こっちは些細な事でも動揺してしまうし、それが原因で凹んで何年も棒に振ることだってある。そんなのはもういやだ、起こる出来事をすべて受け入れてよしとする、そんな秘訣があるなら知りたいとずっと思っていたけど、その答えをホリエモンが知っていたとは。

ライブドア事件のとき、ホリエモンの挑発的な発言を見聞きして「切れ者だけど、人間味のない人だなあ。もっと友好的に立ち回ればいいのに」って思ってた自分。この人にはロマンスとか友情とか一切なさそうで、それが非人間的に見えたんですね。ところがそんな自分も色々経験してくうちにだんだん、愛情とか友情とかに執着して一喜一憂するドラマを生きる自分のほうが寝ぼけてるんじゃないかと思うようになってきた。

ドラマに浸りきって浮かれたり凹んだりしている間は、できるはずの事に全く集中できてない。そういう時の自分は1年間引きこもって、どこも行かず何もしなかったりとかするわけです。それって要するに時間の無駄ですよね?結局今まで自分が「人間味」だと思っていたものは幻で、実情は単なるエネルギーの無駄使いだったのだと思います。

ホリエモンは周りの人々を観察しながら「なんで文句言いながら仕事すんの?なんで暇なのに忙しいっていうの?みんなの方がヘンだろ」って言ってる。さらに郵便いらない、総務省はいらない、文部科学省はいらない、大学まで全部タダにすればいい、法律は少ないほどいい。。。しまいにはベーシック・インカムを導入すればいい、とまで言うわけです。

どれをとっても今の日本にとっては先進的すぎて受け入れられないかも知れない。けれど、世界は確実にその流れに乗っているし、日本も無関係ではいられないでしょう。特にベーシック・インカムは面白い考えだと思う。「仕事がなければ飢え死に」という恐怖から解放されたら、日本はどんなに変わるかな。

いろんな意味で、心が自由になる一冊でした。

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