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2010年8月19日

秋が来た!ヴォロネジ出発

大陸の季節の変わり目は大胆です。いよいよターニャ達とお別れする日の朝、いきなりガクッと気温が下がって唐突に秋がやってきました。まるで「今日から秋ですよー」という感じで、今までの焼けるような暑さはどこへやら。いつもどおりTシャツ短パン姿で外に出たら、空気がひ~んやり。ああ、これこそ出発の合図なのかも知れない。

仕事に出るセルゲイにさよならを言ったあと、荷物をまとめて、ワゴンRに積んで。。。久々にクルマのドアを開けたら、なんだか冷蔵庫みたいに涼しくてビックリ。何日も路上で待たせちゃってゴメンね。

だけど、準備完了→すぐ出発!ではありません。ロシアでは誰かが旅立つとき、必ずその場にいる全員が(見送る人も含めて)「しばらく座って落ち着く」という風習があります。急いでる時は全員が廊下に1分ほど座る程度ですが、余裕がある場合はキッチンに戻って皆でお茶を飲んだりしてのんびり過ごします。これは旅人への気遣いで、出発直前の慌しい気持ちを静めるのに最適!ロシアで私が気に入っている風習のひとつです。

ロシアには他にも、「誰かを見送ったら、その人が無事に目的地に着くまで家を掃除してはいけない」というジンクスもあります。以前ノボシビルスクでミーハ達が出発する日の朝、何も知らずにキッチンの床を掃いていたらミーハが血相を変えて「ナオコ何やってるんだ!縁起でもないからやめてくれ!」とホウキを取り上げられてしまった事が。。。

お掃除上手のターニャもこの日「私、ナオコが無事にモスクワに着くまでは、お掃除しない事にする。きっと無事を知らせてね」とひとこと。きっとロシア人はそうやって、床のホコリを見るたびに旅立った人の事を想うのでしょう。見送る側もずっと旅人の無事を祈る習慣があるなんて、なんだかとてもロシアらしい気がする。

というわけで、家を出る前にターニャと一緒にお茶を飲んだりピチェーニア(ビスケットのような茶菓子)を食べたりしながら30分ほどノンビリ過ごし、いよいよヴォロネジ出発です。2週間近く滞在したヴォロネジを去るのは何とも寂しいことだったけど。。。
ターニャ、今まで家族同様に接してくれた本当にありがとう!また会いましょう。

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