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2010年6月8日

外貨両替と所持金の配分

ふと、サハリンに到着したらどこでロシアのお金(ルーブル)に両替したら良いのだろう?と思ってハートランドフェリーに電話して聞いてみたところ。。。「コルサコフ港には両替所はありません(きっぱり)」

しかも、到着が現地時間の17:30なので仮に両替所があったとしても閉まっている可能性が高いとのこと。つまり、サハリン入りの初日に日本円をルーブルに替えるのは不可能だということね。がーん。

でも初日にはロシア側の通関手数料やら何やらをルーブルで支払う必要があるし、宿代やレジストレーション代もルーブルが必要です。なので、悩んだ結果、ロシアでのしばらく分の旅費として事前に10万円分くらいのルーブルを調達しておくことにしました。しまったー、もっと早くに気付けばよかったー。

新宿の外貨両替ショップをハシゴして聞いてみたところ、ルーブルはかなり品薄な通貨なので、通常は予約が必要だったりする事が判明。しかし、ちょうど新宿西口のTravelexという外貨ショップに26,000RUB(1RUB=3円で約7.8万円)分の在庫があるというので、とりあえず全額を押さえさせて頂くことにしました。

がっ!!!! 日本国内でルーブルを買うとベラボーにレートが不利なのです。実勢レートが1RUB=3円くらいなのに、Travelexの両替レートは1RUB=3.5円。26,000RUBの現金を手に入れるのに9万円ちょっと。明らかに1万円以上の損だなぁこれ。orz
しかし、出発まであと一週間を切った状態で得だの損だの言ってる場合ではありません。とにかくルーブル現金が手元にないと困る事が分かっているので、他に選択の余地なし

というわけで、出発の時点で以下のように外貨をそろえました:

・Russian Ruble: 26,000RUB (1RUB=3.5円→約91,000円)
 →サハリン入国時の通関諸費用+ホルムスク航路費用+しばらく分の旅費として。

・European Euro: 500EUR (1EUR=114円→57,000円)
 →Euro現金。とりあえずヨーロッパ到着時用。不足したらカードで現地調達予定。

・Travelex Cash Passport (Euro): 900EUR (約100,000円)
 →Euroの新型T/Cプリペイドカードで従来型T/Cよりもレート良し。主にヨーロッパ用。

・American Express T/C (Euro): 2,000EUR (約230,000円)
 →従来型のT/Cは主にATMをアテにできない西アフリカ用。レート劣るが仕方ない。


初めてなので、これで良いかどうかは行ってみないと分かりませんが、一応このように配分した理由としては。。。

★まず、「現金系」は入国したその日から使えるというメリットがあるため、ATMが確実に使えると分かっている地域へ到達するまでのライフセーバーとなります。ただし現金は盗難・紛失というリスクがあるので、あまり高額になりすぎないよう配慮。

★一方、「T/C系」は盗難・紛失のリスクに強いので、多少高額を保持していても安心です。特にT/C(トラベラーズチェック)はATMがほとんど存在しない西アフリカでも銀行の窓口で両替して貰えるので助かります。安全面を考慮して、多少のレートの悪さは我慢。

※追記:今回の旅行で最も使えなかったのがこのT/Cでした。ヨーロッパの銀行ですら「T/Cは時代遅れ」との理由で簡単には換金できず。西アフリカでの換金の難しさは言うに及びません(T_T)。結論から言うと、T/Cは作るだけ損です。ユーロ現金+クレジットカードだけで十分!

★そして、上記には挙げませんでしたが「カード系」はもちろんATMが使えるロシア・ヨーロッパ等の地域でのキャッシング用です。盗難・紛失に強く、多額の現金を持ち歩くより安全ですし、自分の口座に請求される時も実勢レートに即した金額となるので、ちょっと気が楽。

※追記:今回、非常に役立ったのがクレジットカード!ロシアにはあちこちにATMがあって現金引き出しに非常に便利。ヨーロッパではスーパーからGSまでほとんどクレジット決済で済ませました。現在では西アフリカ諸国でも、ATMの普及が急速に進んでいます。田舎町でも高級ホテルのロビーにもATMがあったりして非常に便利になりました(但しアフリカはVISAカードに限る。MasterCardは全く使えません)。

なんでこんな事を公開するかというと、長期で海外に滞在するたびに、現金やT/Cなどの具体的な配分がいつもピンと来なくて苦労してきたからです。たとえば長期旅行資金として100万円貯めたからといって、まさか100万円全額をドルやユーロの現金にして何ヶ月も持ち歩くわけにはいきません。日本国内だってそんなの怖いと思います。

長期に渡る海外旅行での盗難・紛失・没収リスクを考えると、やはりT/Cやカードなど現金に代わる手段が望ましいですが、何をどれくらい持つかというさじ加減は旅行者によって千差万別。行き先の地域や、旅行する期間によっても大きく左右されるからです。今回は上記のように予想を立てて両替を行いましたが、実際に現地に行ってみるまで分からない事も多く、やはり場数がモノ言う世界なのかなぁ、と思ったりもします。

他にも、そのお金を具体的にどこに入れて管理するか(財布、腹巻き、バッグetc...)も、悩ましい問題ですが、それはまた今度!

※追記:個人的な感想ですが、旅行中の外貨両替は安全性よりも簡易性を重視すべきだと感じました。確かにT/Cなどは安全かも知れませんが、両替所を探し歩くだけでも1日仕事になる可能性があり、非常に時間の無駄。以下、地域別の現状です:

・ロシア東部-- 大きな街のATMでルーブル現金を引き出し可能。基本的に現金決済。
・ロシア西部-- 各地にATM豊富にあり。GS等ではクレジット決済も可能に。
・ヨーロッパ-- ほとんどの店/GSでクレジット決済可能。ユーロ現金はATMで必要なだけ引き出し。
・西アフリカ-- ユーロ現金が最も便利。銀行/高級ホテルでATMが普及しつつある(VISA専用)

保管場所ですが、2~3種類の財布を用意して「持ち歩き用(小額)」「クレジットカード+予備の現金用」「厳重管理用(高額紙幣の束など)」といった感じで管理すると良いと思います。重い物ではないので基本的にはウェストバッグに入れて肌身離さず持ち歩いていましたが、場合によってはクルマに残す方が安全かも(ドミトリー、食堂、ビーチ等)。車両のドアロックは忘れずに。


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