トップタブ(ページ群)

2011年11月19日

奇跡の脳

記念すべき11:11:11デーに見舞われた謎のハライタ。
「いや~、お腹を寝違えるなんて珍しい事もあるもんだなー。ははは」

。。。という希望的観測で片付くわけもなく、3日ほど会社をお休みして療養に専念いたしました。井本整体の先生に診てもらい、お陰さまで快方に向かっております。

で、安静にしている間に読書しようと、たまたま評判を知って注文した奇跡の脳 (My Stroke of Insight)という本を読んで衝撃受けました。面白い。2回くらい一気に読んだかなー。

脳科学の書籍としてはかなり異色な一冊ですが、それもそのはず、現役の脳科学者が脳卒中で倒れてから完全に復帰するまでの8年間の道のりを描いた実話なのです。

アメリカの脳科学者であるジル・ボルト・テイラー博士は、脳内の先天性の奇形のせいで、ある朝、37歳という若さで脳卒中に襲われました。脳内の出血で左脳が持つ論理的な認知機能がどんどん失われていく中、残された右脳で知覚する世界は「宇宙とひとつになるような幸福感に溢れていた」という驚くべき証言をしています。さらに、

p133より:
「脳卒中の後、六ヶ月以内にもとに戻らなかったら、永遠に回復しないでしょう!」
耳にたこができるほど、お医者さんがこう口にするのを聞いてきました。でも、どうか、わたしを信じてください。これは本当じゃありません。


たとえどんな傷病を負ったとしても、細胞のひとつひとつが恒常性を保とうと休むことなく知性を働かせ、身体全体を治癒に向かわせていく神秘的な様子が、まるで間近で見てきたことのように綴られています。たとえ脳卒中でなくても、本気で病気を治したいと思う全ての人におすすめ。

そんなジル・ボルト・テイラー博士がTEDで講演した時の動画が公開されています。
本物の脳が左右にパカッと分かれる様子や、脳卒中が起きた朝の様子などをユーモアを交えながら解説していて非常に興味深いです。




思えばほんの3ヶ月ちょっと前に、父が脳卒中で倒れたばかり。初日はろれつが回らず会話が成り立たない状態でしたが、幸いなことに、その後の経過は非常に良好で、今は無事に社会復帰してます。脳の回復力って凄いなーと、傍から実感していた矢先、本書の内容は父の回復の過程とも重なっており、非常にリアルに感じられました。

そんな本書で博士が示唆しているのは、左脳と右脳をバランスよく使うことによって、人類がより高度な意識を持ちうる、という明るいメッセージです。

こんなひとときを過ごすなら、たまのハライタも悪くないかも知れません。(^_^;)

  にほんブログ村 ひとりごとへ