カルネ担保金は主に「車種(排気量)」「年式」「携行品」「輸送料」「渡航先」という5つのパラメータによって変わってきます。その計算式は次のとおり。
(①車両価格+②携行品+③輸送料)× ④渡航先で一番高い関税率
まず「①車両価格」ですが、これはたとえ96年式の1000円のワゴンRであっても、新車価格の60%を下限として推定価格を算出することになっています。でも私はワゴンRの96年当時の新車価格なんて知りません。そしたら、JAFが中古車データベースを使って算出してくれました。→ 66万円っっ!! Σ(゚皿゚)
これが新車価格の60%(下限ギリギリ)の価格だそうです。てことは新車価格は110万円だったのね。しかし66万円とは…。し、知らなかった。うちの子にそんな価値があったなんて…。
次に「②携行品」ですが、これは「スペアパーツ」と「パーソナルアイテム」に分かれます。例えばスペアタイヤとか工具とかキャンプ用品とかだと思いますが、現時点ではまだ判らないので、JAFが参考として使ったダミー金額:5万円
そして「③輸送料」については、フェリーでロシアまで運ぶ料金ですね。これもまだ未定なのですが、JAFが参考として使ったダミー金額:3万円 (サハリン航路か!?)
①②③を全部足すと輸出総額が出ます:74万円
これに、「④渡航先で一番高い関税率」をかけます。だけど、外国の関税率なんて私なんかに判りっこないので、ここはもう全面的にJAFに調査をお任せ。そのため、いちおう通過する可能性のある国の名前は全部伝えました。ロシア、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、フランス、スペイン、モロッコ、モーリタニア、セネガル、ガンビア、マリ、ブルキナファソ、ガーナ。そして出た結論は。。。。
今回の関税適用国:セネガル(20%)!
あれ?今回通過する国で一番関税高そうなのロシア(80%)じゃなかったっけ?こいつはヤバイぞと超ビビってたんですけど、ロシアがスルーされた理由は。。。カルネ使用国じゃないから。だそうです。JAFが親切に内訳を教えてくれました。(2010年2月時点の関税率です)
通過国 | カルネ使用国 | 関税 | その他税 |
---|---|---|---|
ロシア | -- | -- | -- |
フィンランド | -- | -- | -- |
スウェーデン | -- | -- | -- |
デンマーク | -- | -- | -- |
ドイツ | -- | -- | -- |
フランス | -- | -- | -- |
スペイン | -- | -- | -- |
モロッコ | -- | -- | -- |
モーリタニア | ○ | 13% | 18.5% |
セネガル | ○ | 20% | 20.7% |
ガンビア | -- | -- | -- |
マリ | -- | -- | -- |
ガーナ | ○ | 5% | 16% |
これはなかなか一般人は入手できない情報かも。。。ただ、注意が必要なのは、空欄になっている国は単にカルネ使用国ではないからであって、実際にはロシア80%のように高関税な国も含まれています。また、ロシアのように車両の年式などによってスライド式に関税率が変わる場合もあります。また、ロシアのように突然思い立って関税アップする国もあるわけで。。。ていうかロシアだめじゃん!!!
まあ要するに、関税の話は国や時期によって事情が複雑に異なるため、一般の個人が自分で独自に調べ上げるのはほぼ無理な話だと思います。だから、そのつどJAFの専門家にきちんと計算して貰うしかないんだなぁと納得。
で、「④渡航先で一番高い関税率」の対象国がセネガルと判ったのですが、今回ワゴンRにかかる関税は20%で:14.8万円也。…というわけには行かないようです。上の表をよく見てみると、「その他税」というのがあります。これが20.7%もある。これは付加価値税などと呼ばれるものらしく、さらに上乗せしなければなりません。その額20.7%で:183,816円也。
関税とその他税を足してやっと、カルネ担保金の金額が出ます:331,816円
ふぅ~。。。そんな金ねぇよ。。。
という貧乏な人のために、カルネ保険3%を適用した金額は:9,954円
。。。だそうです。
これに加えてさらに、カルネ代(1.5万~3.1万)とクレーム処理預かり金(3万円)を払わなければなりません。てことは、カルネ保険を選択して安くあげたとしても、JAFへの支払い総額は5.5万円~7.1万円。
クレーム処理預かり金3万円は後日返金されるというものの、とにかくカルネは安いおフダじゃありません。中古のワゴンRですらこうですから、困ったものだ。
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ぶっちゃけ実際にはガーナまでカルネなしで行けるわけだし、カルネやめようかな。。。
と、思うとこまでいってたんですが、その後新事実判明。カルネなしで普通にガーナまで行けるのは主にバイクの場合らしい。クルマについては、もちろんカルネなしでガーナ通関に成功したという旅ドライバーは山ほどいるんですが、6時間も交渉が必要だったり、数百ユーロの預かり金を要求されたりと、とにかくガーナ国境をクルマで越えるにはカルネがないと面倒なのだとか。さらにうちの子は右ハンドル車なので面倒臭さに拍車がかかると思われ。
思えば2003年にガーナ行った時はバイクだったし、あの時はカルネ使ってするっと国境越えちゃったんだよなぁ。。。あまりにも通関ラクだったから、今回はカルネなしでも行ける!と思ってたんだけど、やっぱりガーナ国境でモメるのはやだなあ。
カルネ申請するかどうか、ちょっと悩み中。