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2010年10月22日

スイスでフランクとの再会

フランクは世界を駆けるビジネスマンで、ジュネーブ近郊のデュイリエ(Duillier)に住んでいます。

私みたいなプー太郎がどうやってそんなスーツの似合う紳士とお友達になったかというと、ちょうど1年くらい前に北極圏に遊びに行った時、たまたまスイス航空で席が隣になったのがきっかけでした。機内でいろんな話をしているうちに仲良くなり、それ以来メール交換を続けて今回の大陸横断も応援して頂いている次第です。

フランクには、クリステル(10)そしてアリス(8)という2人の可愛いお嬢さんがいて、奥さんのマルゲットと4人家族です。サンセルグ(St.Cergue)で待ち合わせした時、フランクのお嬢さんたちと初対面!そして皆でアルプス山脈とレマン湖が一望できる、とっておきの見晴らしポイントに案内して貰いました。すごい、まさに夢みていた通りのスイスの風景!フランクってこんな素敵な所に住んでたんだ。。。

永世中立国である事で有名なスイスですが、多言語国家でもあり、大きく分けて3つの言語が使われています。北側の地方はドイツ語、南側の地方はイタリア語、そして西側の地方はフランス語、といった具合です。中でもジュネーブはバリバリのフランス語圏です。ただし教育水準は非常に高く、上記の3ヶ国語だけでなく、誰とでも英語が通じるのが素晴らしい!

フランク一家はもちろんフランス語で話していますが、私の滞在中はフランクもマルゲットもずっと流暢な英語で会話してくれていました。家族で普通に英語で会話が成り立つ光景は、すでに北欧やオランダがそうだったので驚きませんでしたが、それにしてもビックリだったのはまだ小学生のお嬢さんたち。学校で英語を習っているという2人は、すでにかなり英会話が達者です。

ちょうど子供達の学校が冬休みに入り、金曜日に会社に休みを貰ったというフランク。全く違和感なくエプロンをしめて台所に立ち、仕事中の奥さんの代わりに家族の夕食の支度をはじめました。はぁ~、ヨーロッパ人男性みんなお料理出来てステキ。。。(うっとり)

夕食のあと、「今晩は、隣の農家で年に1回のレジネ(Raisinée)作りの日だから見に行ってみない?」とお誘いが。えーと、レジネって何だろう。「レジネっていうのは、大きな鍋で果汁を煮て濃縮させたもので、とても美味しいんだよ。まあ、見れば分かるよ」と、連れて行って貰ったのは、隣のお宅の大きな納屋。見ると魔女が使うような巨大な鍋に、ぐつぐつと濃い液体が煮えています。

何でもレジネ作りの開始時には、この鍋いっぱいのリンゴ汁が火にかけられるとか。私が着いたときには既にそれが半分くらいの量にまで濃縮されていました。「これを明日の朝まで一晩ずっと煮続けると、もっと濃くなるんだ。だけど、一晩中かき混ぜないといけないので、毎年レジネ作りの時は徹夜のパーティをして、皆で交代しながらやるんだよ」とのこと。

見ると、夜遅くなのに大勢の人々が集まって、大鍋を囲んで楽しそうに談笑しています。しかも、去年とれたレジネを使ったという美味しいタルトやケーキまでご馳走になってしまいました。何コレ?うっま~!レジネすごいなあ。

フランク達はさすがに子供達がいるので、徹夜で参加というわけには行きません。皆さんにおいとまして早めに帰りました。(実際には、明け方5時くらいにレジネが完成するそうですが、手早く瓶詰めしないと固まってしまうので目が離せないのだそうです。寒い中、結構大変な作業です。。。)


翌朝、フランクと一緒にもういちどその場所に行ってみると、すでに大鍋はすっかり片付けられて跡形もなくなっていました。代わりに、そこの売店で瓶詰めされたばかりのフレッシュな手作りレジネが販売されていたのを、フランクが一瓶お買い上げ。もれなくレジネ菓子のレシピ付きです。おお~、あの汁がこうなるとは。。。

たまたま到着したその日が、年に一度のレジネ作りの日だったなんて、なんともラッキーな話。旅行者として、地元の風物を体験できる事ほど面白いことはありません。こういう展開大好きです♪

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