■ 諦めるのはまだ早い
ところが、無我夢中で突き進んでいた矢先にピンチ。急な下り坂を最後に道が突然終わっていて、その先には大きな枯れ川と思われる一枚岩が横たわっていたのです。どういうこと。。。?
- ピーター、どうしよう?行き止まりになってる。。。(゚Д゚)
「そうだな、道がないのではどうしようも無いな。。。なら、滝まで歩くとするか」
- 歩く!? (((゚゚Д゚゚))) あと何キロあるかも分からないのに?
「グイナ滝はセネガル川のどこかにあるんだろう?仮に4km先なら徒歩1時間、8km先だとしても2時間歩けば見つかるかも知れない」
- だけどもし滝が見つからなかったら。。。
「まだ午後2時じゃないか。時間はある。試してダメなら引き返せばいいのさ」
まさか滝まで歩くなんて選択肢は思い浮かばなかったけど、ピーターの言う事ももっともかも知れない。ただ、これから一番暑くなると分かっている時間帯に徒歩ってのは気が遠くなりそうだけど。。。いや、この人64歳だったっけ。年下の私が弱音を吐いてどうする。
ワゴンRを日陰に駐車し、日よけの帽子、飲み水、そしてGARMINを片手に軽装でトレッキングに出発。最初は枯れ川づたいにセネガル川を目指して歩きました。大きな石がゴロゴロして歩きにくい。気温も半端なく暑いんですけど。大丈夫なのか私。
やがてなんとか川岸へと辿りつき、もしかしたら上流にグイナ滝が見えるかも。。。?と思ったけど、目の前には悠久のセネガル川の流れがあるのみ。水際には背の高い草がいっぱいで、川づたいに移動できる獣道すらありません。
どっと疲れが出て、木陰にへたれこむ私。
クルマもダメ。徒歩もダメ。こんなんじゃ絶対にグイナ滝なんか見つかりっこない。。。
- 。。。ねえピーター、私もうカイに帰る。やっぱ無理だよ。
「何だい、本気で言ってるのか?」
- うん、カイに戻ってガイド付きの4WD車を手配して貰ってから出直すことにする。
「おいおい、そいつは高くつくぞ。グイナ滝への訪問は君にとって大事なんだろう?そんな簡単に諦めるなよ」
- だけど行き止まりだもの。。。道間違えたんだよきっと。。。
「よし分かった。なら道の続きを探そうじゃないか。一旦クルマに戻ろう」
そんなの探したって無駄なのに。。。と思いつつ、再び徒歩で来た道を引き返し、ワゴンRを停めた行き止まり地点へと戻りました。かつて川底だったと思われる真っ黒な岩場が行く手を阻んでいて、前進は絶望的。ピーターはしばらく枯れ川を歩き回っていましたが、私はすっかり諦めモードでワゴンRの帰路について考えていました。するとその時、
「ナオコ見ろ!橋の跡がある!その先に道が続いてるぞ!」
えっ!まさか!!慌てて現地に駆けつけると。。。
うわ、本当だ。枯れ川の対岸にあたる場所に、コンクリ造りの粗末な橋が架かっています。しかもその先に細い道が続いていて、地元バイクのタイヤ跡まで残ってる。
これだ!すごい、ピーター超すごい!!
「だから諦めるなって言っただろう?行けるね?」
ハイ行きます!!!ありがとうピーター!!!
さあ行くぜっ、ワゴンR!エンジン始動だよっ!!!ブルル。。。