正ジャッジの酒井さんとスーパーデカスロンの前にて |
え?大丈夫ですよ、全然浮かれてなんかないですよ。だって今回はジャッジチームの一員という重大な責務がありますからね。仕事ですよ仕事。ジムニーで遠足ドライブ嬉しいな~とかこれっぽちも思ってませんよヒャッホー
いやまあ正直、ジャッジのお手伝いどころか、こういう飛行機の競技会すら初めてなので、本気で頑張らないといけません。というわけで、今回正ジャッジをつとめるタイラップ酒井さんを全力でサポートさせていただきたいと思います。(お役に立てるかどうか。。。)
このアクロバット競技会はエアショー的なものではなく、チャンピオンを目指して戦う真剣勝負の場です。各パイロットの演技は厳格に採点され、その結果は公式記録として後世に残ります。日本ではまだ黎明期にあるアクロバット競技ですが、年々そのレベル・内容ともに充実してきているそうで、今後が楽しみです。
滑走中のピッツをこんな近くで。ジャッジラインは特等席!? |
ノウン(Known):事前に公表されているシーケンスで、同クラスの全員が同じ形を飛びます。練習して本番に備えることができます。
フリー(Free):選手が自分の持ち味を活かして創作するシーケンスで、個性が光ります。
アンノウン(Unknown):12時間前に初めて公表されるシーケンス。練習時間はほとんどなく、ほぼぶっつけ本番の飛行。難しそう~!!
参加選手は15人超で、これだけのプログラムを全部こなすには3日間のスケジュールでも足りないくらいなんだなー、というのが初めて分かりました。天候にも左右されるし、競技会ってホント大変!(今回は晴れてて良かったです)
手にしているのは「スポーツマン×ノウン」の採点用紙 |
前に書いたとおり、ジャッジは3人一組のチームが何組かあって、公正を期すため互いの声が聞こえない位の距離に離れて座ります。
採点用紙は各シーケンス毎に用意されてます。演技開始前に毎回アレスティ記号を頭に叩き込んでおかねばなりません。ひぃ~
実際の採点業務は想像以上に過酷!!まず、正ジャッジ(競技に精通したベテランが努めます)は、採点のためにずっと真剣に空を見上げていなければならないので、手元の紙は見れません。そこで、隣りのアシスタントがフィギュアの順番を読み上げます(空と紙を交互に見ながらなので、これも大変)。アシスタントも競技に精通している必要があり、責任も大きいので、比較的経験のある人が努めます。
私がやらせてもらったは比較的ビギナーでも務まるレコーダー(書記)です。正ジャッジが空を見上げながら、各フィギュア毎に採点とコメントを言うのですが、それを逐一、書き留める役目です。とはいえ、レコーダーも空を見て進行を確認しなければならないので、結構忙しい!あとで選手の目に触れる採点ですから、緊張します。
テイクオフ直後でこの小ささ。上空では「点」になります。 |
あたりに日陰はなく、常に脱水症状と隣合わせなので、ジャッジ全員に配布されるスポーツドリンクをこまめに飲んで予防です。晴れたのは良いけど、9月の福島でも暑い。マジ暑い。
しかも、我々はずっと空を見上げているので直射日光がモロにあたります。帽子も日焼け止めも役に立たない!みるとベテランの女性陣は忍者のようなホッカムリをして美貌を守っているではありませんか!私はちょっと太陽をなめてたので、こんがり焦げました。ウフ
。。。というようなことを、3日連続でやるのがジャッジチームのお仕事だったわけです。想像以上に大変ではありましたが、ジャッジラインという特等席から演技を鑑賞できるということ、そして日本のアクロバットの歴史の1ページと共にあったことは光栄なことです。それだけで十分に報われる役目だったと思います。
ジャッジメンバーの皆さんとはディープな3日間を通じて絆が深まり、他にも、休憩時間や懇親会などで、一線で活躍されているパイロットの皆さんの話が聞ける機会も多々ありました。なんというか、私にはもったいないくらい素晴らしい環境でした。当然ながら、とても書き尽くせないほどいろいろな嬉しい事があったわけで、またチャンスがあるならぜひ参加したいです。
室屋選手のデモ飛行。こんな低い位置でこの姿勢、しかもカメラ目線。すごっ |