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2010年10月19日

しのぶちゃんとパリで再会!

ネットの威力おそるべし。本っ当~にすごい偶然なのですが、大学時代の友達のしのぶちゃんが19日に東京からパリに来ることが判明!これは是非会わねば!!ってことでキャンプ場をチェックアウトし、パリ市内の彼女の家までワゴンRでドライブしました。13年ぶりに再会出来る事があまりにも嬉しくて、パリのドライブにビビっていた事も忘れてしまう程だった私。

しのぶちゃんはフランス育ちで、現在はプロのハープ奏者として、東京とパリを拠点に世界で活躍中です。今回もフランスとベルギーでのコンサートのため、パリに来たのでした。それもなんと、尺八とのコラボレーションです!タイトルは「和と洋の融合 ~ Conceert de Shakuhachi et Harpe」おおおお超かっこいい!!

だけど実は学生時代には、しのぶちゃんがハープの達人だったとは全然知らなかった私。。。同じ研究室で建築デザインの勉強をしていた頃から、彼女のアーティスティックなセンスと国際的な雰囲気はバリバリ感じていましたが、まさかそれがこのような形で花開いていたとは。

今回のコンサートで演奏される予定の楽曲(CD)をちょこっと聴かせて貰いましたが、表現豊かなハープの音色にビックリ!これがまた尺八の奏でるメロディーにピッタリ調和していて、すばらしいアレンジです。まさか身近にこんなスゴイ才能の持ち主がいたなんて。。。これは東京に戻ったら、ちゃんとコンサートで本物を聴かないと損だなあ。

ところで本格的なハープというのはピアノに負けないくらい大きいため、コンサートとなると運搬に非常に気を使うそうです。バイオリンやフルートと違って気軽に持ち運ぶことが出来ないため、ハープの生演奏が聴ける機会というのは滅多にありません。そんななか、しのぶちゃんは日本各地でも演奏していますので、もし会場の近くにお住まいでしたら是非お見逃しなく!

それにしても、ずっと同じ東京に住んでいたのに会う機会がなくて、まさかこんな形でパリで再会できるなんて不思議ですねえ。

■パリでオイル追加
パリのしのぶちゃんの家から歩いてすぐのところに、大学の後輩のあっきーさんという若い日本人Webデザイナーが住んでいて、この日は3人でちょっとした日本食パーティに!ごはん、うめぼし、焼き魚etc。。。久々に日本食を味わうことが出来て嬉しかったです。

あっきーさんとは初対面でしたが、彼はなんとフランス在住3年目でフリーランスのWebデザイナーとして活躍中というからスゴイ!いろいろ話を聞いてみると、FLASHをはじめとしてかなり幅広い技術をカバーしているではありませんか。うおー良い人と知り合いになれた。

早速ですが「あのー。。。ワゴンRのエンジンオイルのフタを開けて貰えませんか?」ってことで、あっきーさんにWebデザインとは全然関係のないオイル追加を手伝って貰いました!何しろサンクトペテルブルグで最後にオイル交換してから4,700km近く走ってて、オイル結構減ってたので助かります。これでスペイン南部くらいまでは引っ張れるかな?

しのぶちゃん、あっきーさん、パリで会えて本当に良かったです。帰国したらまた会いましょう!

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2010年10月18日

エッフェル塔とセーヌ川

曇りがちな天気が続くなか、この日に限って雲ひとつない晴天!わぁい!今だ!エッフェル塔いくなら今しかない!!ってことで、キャンプ場からMitry-Claye駅までワゴンRを走らせ、パリ市内までの往復キップを買って電車(RER)でGO!!

初心者にはメトロの乗り換えが大変ですが、3回ほど乗り換えて無事にTour Eiffel駅に到着。外に出てみると。。。いきなり目の前にどどーん!! と、エッフェル塔がそびえ立っているではありませんか!おお~、憧れのエッフェル塔がこんな近くに!すごい迫力だ!やっとパリに来たという実感が湧いてきた~。

おのぼりさんな私は、典型的なジャパニーズ観光客の装いで、カメラ片手にエッフェル塔の周辺を飽きることなく歩き回ってました。なぜそんなにエッフェル塔に夢中になるのか?東京タワーとどう違うのか?と言われたら「えーと、色が。。。」という程度のショボイ認識しか出来てなかったと思いますが、そういう問題じゃないのです。エッフェル塔のほうが元祖なのです。パリのシンボルなのです。

要するにここは、パリの中心に来たという感慨に耽る事が出来る聖地であり、その証拠に世界各国からツーリスト達がカメラ片手に巡礼に訪れています。というわけで聖地巡礼だと思ってください。単なるミーハーのおのぼりさんとは違(以下略)

エッフェル塔のすぐそばに有名なセーヌ川が流れていて、これまた絵になる風景で素敵なのです。セーヌ川の両岸には、大小様々なボートが停泊していて、明らかにボート暮らしと思われる船も数多し。いいなあみんな、朝起きたらセーヌ川に浮かんでいて、デッキからはエッフェル塔が見える暮らしをしているのね。

セーヌ川の遊歩道は綺麗に手入れされており、木々が黄色く色づいていました。もうすっかり秋の気配です。セーヌ川のあちこちに橋がかかっているのですが、それぞれ立派な彫刻が施してあったり、デザインが素敵だったりして飽きる事がありません。エッフェル塔といい、セーヌ川周辺といい、どうしてこんなにお洒落な雰囲気なんだろう。ここはひとつ、東京タワーと荒川にも頑張って欲しいところです。無理?


余談ですが、川辺で夢中でシャッターを切っていたら、後ろでチリーンと何かが落ちる音が。すぐ近くに立っていたおっさんが金色の指輪を拾いながら「これ君のかい?」と聞いて来ます。うわあ、うさんくせー。そんな手に乗るか。指輪で注意を逸らしている隙にスリ仲間が忍び寄る寸法だと思われますが、おっさん、どうせ狙うんだったらもう少し金持ちにしたほうがいいと思うよ。笑

エッフェル塔、セーヌ川と続いたら、次は凱旋門を見るしかない!という事で、有名なシャンゼリゼ通りを歩いてきました。行ってびっくり、片側4車線以上(=全8車線以上)もあるすごく広い道路なのですが、なんと路面がすべて石畳で出来ているのです。いやー、石畳はヨーロッパでは珍しくないと思ってたけど、こんなに規模のデカイ石畳は初めてだ~。


そしてお目当ての凱旋門はシャンゼリゼ通りの奥に。。。うわ、でかっ!! 写真で見たことはあるけど実物の迫力はもっとスゴイ。しかも一面にこれでもかという位の彫刻が施されていて、超ヤル気を感じます。凱旋門はこれまた超巨大なサークルに囲まれていて、放射状にクルマが行き来できる仕組みなのですが、歩行者が凱旋門を一周しようと思ったらかなり歩かなければなりません。ゼエゼエ。

そんなこんなで、ぶらぶら歩きでパリ名物を堪能していたら夕方になってしまったので、凱旋門の駅から帰ることにしました。それにしても、この日はホントに奇跡のように一日中晴れていて本当にラッキー!

※追記:ちなみに10月中旬のパリは意外と寒かったです。ある朝、気温が4℃まで下がったのを機に冬用のダウンジャケットに切り替えることを決意。さらに標高の高いスイス方面では朝の気温0℃とかでした。車中泊とはいえ寒がりの私は大変です。冬の装備は要らないと思ってたけど、念のため持ってきて良かった!

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2010年10月16日

パリのお勧めキャンプ場

パリ中心街のホテル価格は鼻血ブーなので、最初から検討外。探せばバックパッカー向けの一泊10Euro程度の安宿もあるのは知っていますが、クルマを無料で駐車できるほど世の中甘くありません

というわけで、クルマも自分も安く泊まれる場所となると、必然的にキャンプ場に限定されます。実はパリ周辺には大きなキャンプ場がいくつかあって、ネットで"Paris Camping"で検索すれば沢山出てきます。

いろいろ検討した結果、パリ中心から30km離れたモンジェイ・ラトゥールにある"Camping Club Le Parc de Paris"に決定。決め手は通年オープンであることと、値段が他より安かったこと。オフシーズン価格ですが、クルマ+ドライバーが一泊18Euroでパリ滞在できるなら悪くありません。しかも1週間滞在する場合はさらに割引があります!全ピッチに電源あり。

WiFi電波は非常に強くて頼もしいのですが、残念ながらプリペイドカード式の有料です。。。30分1Euroのプランからありますが、短期間のステイでお買い得なのは「3時間5Euroで1週間使い放題」でしょうか。でも、ネットをケチケチしながら使うのは辛かったなぁ(>_<)。後にして思えば「1週間繋ぎっぱなしで25Euro」のプランのほうが良かったかも。

このキャンプ場からパリ中心街へのアクセスは、駅から電車(RER)に乗るのがベスト。付近のMitry-Claye駅へはクルマで10分で、駅前に巨大な無料駐車場があって非常に便利!パリ市内までの往復チケット(Aller-Retour)は10.30Euroで、パリ市内であればどんな路線も乗り換え自由です。詳細については、キャンプ場の受付でパリ観光マップと電車の案内を貰えるので心配ありません。

また、Mitry-Claye駅へ行く途中にカルフールの巨大なショッピングセンターがあって、食料だけでなくハイテク製品からクルマ用品まで何でも揃います。私はここでロシア携帯を車内で充電するためのアダプタをゲット!ずっと探してたのでこれは助かりました。他にも、一眼レフ用のリチウム電池が激安で売られていたので、アフリカ入りする前にまとめ買い。クルマのエンジンオイルなんかも豊富に手に入ります。

(余談ですが、カルフールにて新品のGARMIN nuviが爆安199Euroで売られてました。もちろんヨーロッパ全図入り。そして多分欧州特殊文字キーボード付きのはず。。。欲しい!!!)

Camping Club Le Parc de Paris (通年OPEN)
Web:http://www.campingleparc.fr/
住所:Rue Adèle Claret, 77410 Villevaude
GPS: N48°54.761 E002°40.234

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2010年10月15日

パリまでのまとめ

実はビビりの私はクルマで大都市で迷うのが怖くて(あほ)、パリに寄るかどうか本気で悩んでおりました。「パリなんて東京から飛行機でいつでも行けるじゃん」とか「スイス行くのにパリ寄るのは遠回りじゃん」とか、いろいろパリに行かないで済む言い訳を考えていたのですが、いろいろ悩んだ結果、憧れのエッフェル塔見たさにパリ突撃決定~!

ちなみにブルターニュ地方の西の端からパリまでは約600キロ超です。ハイウェイ使えば簡単に行けそうな距離ですが、ケチな私は有料ハイウェイを避けつつ、GARMINの指示するままに田舎のローカル道をセレクト。お陰でフランスの美しいカントリー風景を堪能できましたが、4日もかかってしまった(´ω`)。フランスでお急ぎの方は、是非とも有料ハイウェイをお使いください(日本より断然安いです!)。

■10/13 プロガステル・サンジェルマン~ロリアン(Lorient)付近 [約150km]
この日ブルターニュ地方は素晴らしい天気!昼頃、去りがたい気持ちでパトリックとリンゴ畑ににお別れを言って、プロガステル・サンジェルマンを出発。ハイウェイN165を使って東を目指します。実は後で知ったのですが、有料道だらけのフランスにおいて、ブルターニュ地方だけは例外的にハイウェイが無料なのです。だけど、この頃はまだフランス初心者で、そのありがたみが分かって無かった。。。

ハイウェイを快走していたらちょっと眠くなったので、いつも通りトイレ付きのパーキングで休憩。。。のつもりが気がついたら4時間も爆睡して外は真っ暗!せっかく晴れてたのに勿体無い。パトリックに貰った美味しいフランスパンをかじりつつ、ブルターニュで過ごした日々を想うのでした。この日、ロリアン付近のパーキングで車中泊です。

■10/14 ロリアン~レンヌ通過(Rennes)~マエンヌ(Mayenne) [約220km]
それまでずっとハイウェイのGSで給油してたんですが「実はそれって超高くついてたんじゃ?」と気付いたのもこの頃。ハイウェイGSは安価な95ですら1.47Euro前後もしますが、ローカル道のスーパー併設GSは、同じ95が1.32Euro前後。ケチな私はそれから必ずローカルGSで給油するようになったのですが、そのせいでガス欠の危機を味わう羽目に。。。

いつも通り走行距離が200kmを越えたところで、給油のため付近の大手スーパーを検索してカルフール併設GSへ。しかし、GSの周囲にはロープが張り巡らされ、明らかに休業状態。なんで?不思議に思いつつ60km離れた次のカルフールへ。あれ?ここのGSも鎖で囲まれてて操業停止っぽい。なんでだ?偶然か?諦めて走り続け、走行距離が280kmを越えたあたりで、何がなんでも営業中のGSを発見せねば!と固く決意。シベリアでガス欠を免れたのに、フランスでガス欠したら違う意味で伝説に残るぞオイ。

そして辿りついたのがフジェール(Fougères)の街。GSを探す以外に用事は無かったのですが、ナビの言うとおりに走ったら何故か思いっきり狭い路地を通って街の中心地へ。うお!ここすごい!なんかすごく雰囲気のあるお城とかあるんですけど。周囲の建物も昔ながらの城下町っぽくて素敵。まるで中世にタイムスリップしたみたい。良く分からないけど迷ってラッキー!

結局、フジェール郊外のGSでやっと給油できたのですが、GSは長蛇の列で30分待ち。なんだなんだ?どうなってるんだ?フランス人ってGSで行列作るのが普通なのか?(後で知ったのですが、ちょうどこの頃フランス全土で製油関連の大規模なストライキがあり、フランス中のGSがガソリン不足だったとか。この時は知る由もありませんでしたが。。。)

この日はマエンヌを越えたあたりで、珍しく一般道(N12)にトイレ付きパーキングがあるのを発見!ありがたく車中泊させて頂きました。

■10/15 マエンヌ~アランソン(Alençon)~ドルー(Dreux)付近 [約190km]
だんだんパリが近づいてきました。それまで田舎道っぽい雰囲気だったN12も、アランソン(Alençon)のバイパスを越えたあたりから2車線の立派なハイウェイに変身!おおお、このハイウェイがパリまで続くのか。あちこちに立派なパーキングがあって、休憩しながらの快適なドライブです。無料ハイウェイ最高!

ところでエンジンオイルの状態がちょっと心配。サンクトペテルブルグで最後にオイル交換してから5000km近く走ってます。久々にオイル量を測ってみると、うーん、ちょっと少なめ。。。慌てて付近の大手スーパーに寄ってエンジンオイルをゲット。ロシアで入れたのと同じSHELL HELIX ULTRA (100%ケミカル)の5W-40をゲット。2L入りで14Euro位でした。
よし!オイル追加だ!と思ってエンジンのフタを開けようとしたら、んん?かたい!私の腕力じゃ開かないんですけど。。。うーん、こりゃ男性の力が必要だなぁ。誰かにフタを開けて貰うまで、オイル追加はおあずけです。orz

夜にパリ到着するのは嫌だったので、あえてベルサイユ50km手前のドルー(Dreux)付近のGS併設パーキングで車中泊。明日こそパリだ!

■10/16 ドルー~ベルサイユ通過(Verseilles)~パリ郊外(Paris) [約100km]
いよいよパリ突入の日です!目的地はパリ北東30km郊外のモンジェイ・ラトゥール(Montjay-La-Tour)あるキャンプ場。パトリックから「16日はパリ市内で大規模なデモ行進が予定されてるから、郊外を迂回したほうがいい」とアドバイスを貰っていましたが、GARMINでキャンプ場までルート検索すると、思いっきりパリのど真ん中を突っ切る豪快な指示ではありませんか。ええ~ガーミン様、そりゃないよ~。

最初かなりビビっていた私ですが、この大胆な横断ルートを眺めているうちに、天下のパリの中心街を自分のクルマでドライブする機会なんて滅多にない事に気付き。。。だんだんテンションあがってきました。よっしゃ~!バッチこ~い!デモ行進がなんだ~!こちとら渋滞名物の東京育ちだ~負けるもんか~!うおおおお~突撃~!(すみませんガーミン様、案内のほう宜しくお願いします)

パリで驚いたのは、大都市の真っ只中を無料のハイウェイが縦横無尽に走っていることです。こりゃー便利。パリに入るなり、いきなり遠くにエッフェル塔が見えたときは感激でした!ただ、ハイウェイ乗り換えに伴う車線変更は非常に複雑で、右へ左へかなり緊張しながらナビの指示に従う私。。。ハイウェイの流れは速く、周囲の風景に見とれる余裕はありません。

結果、わずか2時間でパリ横断が完了し、昼前に無事にキャンプ場に到着しちゃいました。ありゃ?迷いまくって泣きそうになるかと思ってたけど、思ったよりあっけなかったなぁ。とにかく無事着いて良かった♪

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2010年10月13日

オピネルのナイフ

出発の朝、パトリックが突然「ナオコ、日本のコインを持っていたら僕にくれないか?一番安いコインでいいんだ」と不思議な事を言います。もちろんお安い御用!とあるだけの日本硬貨をパトリックに差し出すと、「ありがとう。十円玉だけでいいよ。では僕からはこれを」と、そこにはピカピカのオピネル(OPINEL)のナイフが。。。(゚Д゚)

「突然コインをねだったりして御免ね。実はフランスではナイフを友達に贈るとき、その刃が友情まで切ってしまわないよう、相手のコインと引き換えにする習慣があるんだ。ほら君、果物ナイフしか持ってないでしょ?このオピネルはきっと旅に役立つと思うよ」

オピネルと言えば有名なフランス製のナイフです。いくつもサイズがありますが、パトリックが選んでくれたのはNo.8。最も使い勝手が良いとされている大きさです。ステンレスではないので錆びに弱い事が知られていますが、その分カーボンスチールの切れ味と刃の持ちはステンレス製よりも遥かに優れているらしい。

この新品のオピネルをさらにパトリックが研ぎ増ししてくれました。試しに紙に刃を当ててみると、音も無くカッターのような切れ味でビックリです。しかも折りたたみ式で安全だし、ロック機能まであって言う事なし。嬉しさのあまり刃を出したり閉まったりして遊んでいました。が、うっかり柄をわしづかみにして刃をしまおうとした時にパトリックから注意が。

「そんな危ない持ち方をしちゃダメだよ。いいかい、ナイフは君の友達なんだ。だけど、この友達は君を傷つけることもある。痛い目に遭ってもそれは君の責任なんだ。だから常に正しい接し方を心がけるようにね」

おお。。。なんかパトリックに言われると深いなあ。まるで人生訓のようだ。よく覚えておこう。

雲ひとつ無い出発日和。パトリックはオピネルの他にも、一緒に作った山盛りのコンポートと、タルトとクロワッサンを箱ごと私に持たせてくれました。久々にエンジンをかけたワゴンRはなんかクモの巣が張ってたりして、出発を渋っている様子。。。でも行かなきゃ。

きっとこのナイフを使うたびに、パトリックの優しさと笑顔を思い出すんだろうなあ。
彼の健康と幸せを祈りつつ、一路パリを目指すのでした。

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2010年10月11日

馬とリンゴ畑と栗拾い

ブルターニュ地方の人里離れた一軒家で暮らすパトリック。庭の向こうには両親の代から受け継いだリンゴ畑があります。しかも沢山の動物がいて、犬と猫だけでなく羊やヤギ、さらに馬まで飼っていたのはビックリ。朝、テーブルで朝食をとっていると、朝陽を浴びたリンゴ畑を背景に、愛馬ナッジが草を食んでいる風景がダイニングの窓から見えるのです。ちょ、超贅沢なんですけど!

毎日ナッジと一緒にリンゴ畑を往復するのですが、何だか足元がゴロゴロすると思ったら地面に数え切れないほどのリンゴが落ちているのです。ってことは、もしかしてリンゴ食べ放題?と思ったら「実はこのリンゴは加工用に出荷するんだ。でも大鍋で煮ればコンポート(リンゴジャム)が作れるよ。」「ええ!? コンポート作ってみたい!」。。。というわけで、2人で美味しそうなリンゴを3キロほど拾ってきました。

コンポートというのは、リンゴを煮て砂糖を加えペースト状にしたリンゴジャムのようなものです。パトリックのリンゴはもちろん有機栽培なので、皮を剥かずにざっくり切って大鍋で煮るのがツウのやり方なのだそうです(リンゴの皮に含まれる成分が健康に良い)。

火が通って柔らかくなった頃に、手動の漉し器(フランス製)でグルグルやると、うまい具合に皮だけ外れて滑らかなペーストが出来ます。これに砂糖を加えて更に煮詰めれば出来上がり。

近くにあったジャムの空き瓶にコンポートを詰めて悦に入っていたら「もうひとつ工程があるんだよ。保存のために瓶ごと殺菌処理しないとね」と、ドラム缶みたいな謎の容器に水を入れて瓶を沈め、火にかけるパトリック(どうしてそんな物までもってるんだ)。ドラム缶(?)のてっぺんには温度計がついていて、これで殺菌温度を管理するらしい。すごーい、本格的!

。。。というわけで、長期保存が可能になった有機リンゴの手作りコンポートをお土産に貰ってしまいました。わぁい♪

ブルターニュの味覚がもうひとつ。パトリックの家の付近には沢山の栗の木があって、大量の実が地面に落ちているのです。日本でよく見かけるような小くてショボい栗の実ではなく、非常に質の高い大きなツヤツヤの栗の実です。この事態に大興奮した私は、パトリックにお願いして栗拾いのお散歩に連れて行って貰いました!

ほかに誰も拾う人がないので、あっという間に持つのが重いほどの栗の実をゲット!フランスではどうやって食べるのかな?と思ったら、丸ごとフライパンに入れて、薪ストーブの上に乗せてじっくり焼くらしい。おお~さすが!カッコイイ!(破裂防止のために、ナイフで栗の表面に傷をつけます)。30分ほどで、焦げ目がついて香ばしい香りが漂ってきたら出来上がり。ホクホクで甘~い!

パトリックの趣味はハンティングです。夏は近所の海で素潜りして、スピアー(銛)で魚を突いてフィッシュ・ハンティング。そして秋はご覧のとおり、弓の練習をしています。「もうちょっと練習して上手くなったら、この弓で森に狩りに出かけるつもりなんだ。」ひえええ、弓で狩りですか!? 「狩猟組合に登録すればライフルでも弓でも狩りは可能だよ」どうしてライフルを使わないの?「ライフルよりも弓のほうが自然に近いと思うからさ。」

。。。動物の命を奪うからには、敬虔な気持ちでいたいというパトリック。練習の時でも、一矢ごとに責任を感じながら射るそうです。
「狩猟は残酷だという人がいるけれど、屋内でギュウギュウ詰めに飼育された動物の肉をスーパーで買うのは残酷じゃないのかい?僕も肉を食べるけど、少なくともそれは最後まで自然の中で幸せに暮らしていた動物の肉に限りたい。」
もしかしたら狩猟も一種の瞑想であり、哲学なのかも知れません。


自然に近いライフスタイルを好むパトリックは、ときどき愛馬ナッジにまたがって海岸まで乗馬したりするそうです。
「本当のこと言うとね、将来はクルマすら使わずに暮らしてみたいんだ」
えっ?買い物はどうするの?
「もちろん馬にまたがって行くつもりさ、ははは」

。。。。さすがパトリック。ヨーロッパ人は発想が違う。いつか本当にそんな日がきたら、有機野菜の市場まで馬に乗っていくパトリックの姿を写真を撮ってみたいものです。

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