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2011年1月8日

モプティでワゴンRお別れ

いよいよ出発の朝、「良かったら貴方のテントをCampement Baobabに寄付してくれないか」という話になったので、テントを贈呈することにしました。メッシュテントは西アフリカでは快適だし、何よりマラリア対策に最も効果的です。

ロシアでミーハ達に貸し出し、西アフリカでも屋上テラス泊で重宝してきた想い出のテント。ポールが少し折れ曲がって、中は砂でジャリジャリだったけど、ノンボリに残したほうがきっと役に立つでしょう。(高価なテントにしなくて正解でした)

再び断崖を登ってドゥルーの宿に戻り、預けてあったワゴンRとフェデ達のバイクを受け取り。ドゥルーでダヴィドと奥さんを乗せて、4人で25km離れたバンディアガラの街に戻りました。皆にお別れを言った後、ピーターの運転で一路モプティ(Mopti)へ戻ります。

来る時は2日がかりであんなに遠いと思っていたのに、朝9時にノンボリを徒歩で出発したら午後4時にはモプティに到着してしまった。。。ビックリです。やっぱり帰り道は勝手が分かっているので全然ラクですね。

■ 航空券予約で偽造パスポート疑惑
途中、セヴァレ(Sévaré)の航空券の代理店に寄って、私のパスポートを提示する必要がありました。モプティ~パリ直行便の航空券(Point Afrique)はイッサが手配してくれたのですが、私の国籍が日本だと言っても「中国人かもしれない」と言われ、信じて貰えなかったらしい。

何で中国人だと問題なの?と聞いたら、「以前、ビジネス目的の中国人達に偽造パスポートで航空券を予約され、後始末が大変だった。日本人なら全然問題ないが、東洋人は念のため必ずパスポートを確かめさせて貰っている」とのこと。

うーん、中国人はいまやアフリカ各地で道路建設をはじめとする開発プロジェクトに携わっており、現地のインフラを急速に向上させている救世主のような存在です。そんな彼らが偽造パスポートで航空券を予約?何のために?わけわからん。。。

■ 最終走行距離は110,864km
いろいろありましたが、これでワゴンRとのドライブは本当に最後です。なんだかんだでモプティのイッサ邸に帰着した時、オドメータは110,864kmを指していました。東京を出発した時は81,520kmだったわけですから、

110,864km - 81,520km = 29,344km 走った計算になります。。。まあ3万キロくらいか。

東京から西アフリカまで最悪の場合は4万キロと見積もっていたのですが、ここモプティまで3万キロ未満だった事を思うと、取り越し苦労だったかなぁ?でも、ここまでしっかり走りきってくれたワゴンRに何と感謝してよいか。

■ 記念にナンバープレートを外す
マリでイッサが車両を登録するにあたり、特に国際ナンバープレートを提出する必要などはないとの事だったので、「よーし、じゃあワゴンRのナンバーは我々のみやげに持ち帰ろう!」とピーターが張り切ってくれました。(日本でも国際ナンバーを返納する義務はありません。詳しくはこちら)

ワゴンRには前後2枚の国際ナンバーがついています。一枚をピーターが、そしてもう一枚を私がキープする事にしました。

「前のと後ろの、どっちがいい?」と聞かれ、私が選んだのはフロントのナンバー。洗車後でおおむね綺麗ですが、よく見るとフロントの方は、虫とか小石とか、いろんなものがぶつかった跡があります。

たった7ヶ月の旅行ですが、私にとってはこの小さな傷跡が旅路を思い出させてくれる気がしました。一方のピーターは「日本の珍しいナンバープレートが手に入った!」とクルマ屋らしくご満悦。

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ワゴンR、今まで本当にありがとう。
悪路に負けず、一度も故障どころかパンクすらしなかった君は、まさに日本の誇りです。
君のナンバーは1枚がヨーロッパに行き、もう一枚は日本に帰るんだよ。
君の事は、この旅行に関わった全ての人々が覚えてくれてる。
大勢の人々が君のことを気にかけてくれたし、イッサもきっと君を大切に扱ってくれる。
モプティの人々は、小さくて可愛らしい君を、羨望のまなざしで見てる。
どうか、末永く、この地で愛されてください。


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