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2009年7月24日

模倣と独創性

学生時代、マンガを描くのに夢中だった時に憧れたプロの漫画家やイラストレーター。その作品を見るたびに「とてもじゃないけど敵わない!だけど少しでもあのレベルに近づきたい」と思って必死になって模倣したりしてました。

残念ながら模倣している間は、どんなに上手く描けたとしても、あまり自分の個性というものが出てこないのです。他人のマネをしているのだから当然です。だけど、模倣は無意味かというと、そんなことはありません。むしろ初心者のうちはベテランの技を盗みとるくらいの気持ちで臨んで良いのではないかと思っています。

というのは、何度も模倣しているうちに「基礎」のようなものが掴めてくるからです。この基礎というのは言葉で教えてもらって身につくわけではないので、やはり描いて描いて描きまくるしかない。その時、自己流であてずっぽうに練習するよりも、達人の技を真似たほうが「基礎」に近づくスピードが速いわけです。

やがて基礎が自分のものになってくると、だんだん自分らしさを作品に取り入れる事が出来るようになってきます。それでやっとベテランの域と言えるかも知れません。しかし中にはそのまま精進を続け、やがて自分らしさが誰にも真似ることの出来ないレベルに達したとき、巨匠と呼ばれるのでしょう。たとえばピカソの絵は、一目見ただけでピカソだと分かりますが、これは物凄い努力の結果だと思います。

これは絵の話に限ったことではありません。バイクでも飛行機でも、ベテランを目の前にしていつも同じことを感じて来ました。ベテランは単に能力が高いだけではないのです。その人のやり方に魂が入っているのがベテランだと思います。IT技術者だって、天才と呼ばれる人は仕事内容にその人ならではの独特の精神が滲み出ていると感じます。

さて自分はどうかな~と思うと、どれも中途半端で、模倣レベルから脱出できていません。つまり私にはまだ、誰からも識別可能なレベルでのスピリットがないわけです。だけど、考えようによっては、そうやって模倣しながら成長を夢みている期間の方がうんと楽しいかも知れませんね♪

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