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2010年11月13日

3度目のオイル交換

さて、サンクトペテルブルグで2度目のオイル交換をしてから7300kmほど走ってきたので、西アフリカに入る前に是非ともオイル交換を済ませておきたいところです。まあ、スペインだったら良いメカニックが見つかるだろうと勝手に思っていたのですが、問題は言葉。スペイン人のメカニックに英語通じるとは思えない。。。

そこで、英語がバリバリ通じるトロクスのキャンプ場についた時、受付のお兄さんに「この付近でオイル交換をやってくれるメカニックを紹介して貰えませんか」と聞いたわけです。ところが彼は急に顔を曇らせ「うーん、この付近のメカニックの仕事は本当にいい加減でヤバイよ。オイル交換とはいえ、とても君にはオススメできないな。僕のクルマも修理に出したらさんざんな目に遭ってね。。。」
って、えええ!? オイル交換もヤバイってどういうレベルの低さ!?

どうしよう、ヨーロッパ内ならどこでもやって貰えるはずと思っていたけど、やっぱり大都市マラガまで行かないとダメなんだろうか。。。と、途方に暮れていたらお兄さんが「実は本職じゃないけど、僕も一応メカニックなんだ。バイク専門だけど、君のクルマのオイル交換くらいなら簡単にやってあげられるよ」
「えっ本当ですか!?」
「受付の仕事が終わったら、工具を持ってくるから待っててね」

これが、ヨーリス(Joris)との出会いでした。彼はベルギー人で、ここトロクスのキャンプ場で長年働いています。さすがベルギー人だけあって語学堪能。4ヶ国語くらいを流暢に使いこなします。フレンドリーで親切な彼は、リピーターのお客さんたちにも愛されている人気者です。(イギリス人にはヨーリスではなくジョージと呼ばれていました)

やがてヨーリスは8歳になる可愛らしい女の子を連れてきて「おまたせ。これは僕の娘のラヤ(Raya)って言うんだ。よろしくね。さあ始めようか」。。。と言うが早いか、その場でワゴンRをジャッキアップし、車体の下に潜り込んでドレンボルトを外し、枯葉まみれになりながらあっという間にオイル交換してくれました。まさかキャンプ場の敷地内でこんなに手際よくオイル交換して貰えるなんて、夢みたいです。

(ただ、オイルフィルタ交換のための特殊工具がなかったために、残念ながらフィルタ交換は見送り。まあ、ガーナまであと7000km程度なので無理して交換しなくても、引っ張れば持つはず。うーん、でも逆に言うと、フィルタ交換用の工具さえ持っていれば、自分でもオイル交換出来るという事だったのね。知らなかったわ~)

それより、見ず知らずの外国人の私にここまで親切にしてくれたヨーリスに、なんとお礼を言って良いか分からず、
「あのう、せめて今晩ご馳走させて下さい」と言ったら、
「こんな簡単な事でご馳走なんて要らないよ、いいから普通に食事しよう」
。。。とヨーリス、カッコ良すぎです。

その後、これがキッカケでヨーリスと仲良くなり、トロクスに滞在中ほぼ毎日、ヨーリス&ラヤと一緒に食事に行ったり犬の散歩をしたり、あちこち連れて行って貰ったりして楽しく過ごしました。ちなみに8歳のラヤは父親譲りの才能で、すでに4ヶ国語をマスターしている天才少女。ヨーリスがラヤに英語を教え始めたのは去年らしいのですが、1年も経たないうちに普通に英語でしゃべっています。凄すぎ。

ちなみにヨーリスの趣味はバイク(レーサー)でのサーキット走行です。ツナギ着てハングオンしてる写真を見せて貰いましたが、めちゃくちゃカッコイイ!

しかも親切なヨーリスは、自分のバイクだけでなくサーキット仲間のバイクのメンテナンスまで面倒見ているらしく、仲間からも「ヨーリスに任せれば安心」と、絶大な信頼を得ています。

「本当は将来、プロのメカニックとして自分のガレージを持ちたいんだよね。。。」
いやー、あなたならいけるって!

短い間だったけど、ヨーリスとラヤとその友達のみんなと、とても濃い時間を過ごすことが出来ました。本当にありがとう!
お陰で私はトロクスを去るのが凄く寂しかったです。

※というわけで、自分の車両(バイクでもクルマでも)で西アフリカ行きを考えている旅行者の方に朗報です!スペインに居る間に英語の通じるメカニックが必要だと感じたら、迷わずトロクスに行ってヨーリスに相談してみてください。

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