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2010年11月17日

タンジェ行きフェリー情報

タリファ~タンジェ航路についてまとめてみます。タリファは素晴らしいのですが、タンジェ港は2度目とはいえ、ヨーロッパ慣れした身にはちょっと刺激強かったかな~。アフリカの洗礼というか何というか。こんな感じです↓(^_^;)

■タリファ港すばらしい!
まず、タリファ港(Puerto de Tarifa)の場所ですが、本当に小さな町なのでGARMINがあればすぐに分かります。(GPS: N36°00.677 W005°36.260)

ここでは「FRS」と「COMARIT」の2社がフェリーを運航しており、値段はどちらも同じですが出航時間が違います。高速船でタンジェまで所要時間35分というのが謳い文句ですが、実際は1時間くらいかかるかな。。。

で、フェリーですが驚いた事に、毎日朝から晩まで1~2時間おきにバンバン出航しているので、チケット予約一切必要なし! というか、予約しようと思ったら「予約は出来ません。好きな時間に直接港に来て、次に出航するフェリーのチケット買ってください」ですって。
おお~、なんか気楽なシステムでいいなぁ~、と思っていたら、フェリーのお値段は全然お気楽じゃなくて、乗用車+ドライバー1名のセット価格で片道130Euro。うひいぃぃぃ高い~Σ(゚皿゚)

ちなみにタリファ港の駐車場は30分までは無料。このパーキングの奥にフェリーのチケット販売所があるので、30分以内にささっとチケットを買って乗船手続きに移動すれば問題なし。ただ、運が悪いとチケット売り場に行列が出来てたりしてちょっと焦るかも。

EU出国手続きはあっという間にパスポートにスタンプ押されてハイさようなら~。クルマの通関とか検査とか一切ナシ(EUはいろんな手続きが簡素で素晴らしい!) そのままフェリー内部へワゴンRごと乗り込んで乗船完了です。あらら、こんな簡単で良いの?

■フェリー内で入国スタンプ
出航するが早いか、モロッコの入国カードを渡されるのでスグに記入。さて、これをどこへもって行く?

それらしいデスクも案内も何もないんです。。。。が!よく見るとラウンジの横の座席に座っているおっちゃんが、大量の入国カードをさばいているのを発見!おおお、もしやこの一般客と見分けがつかないオジサンがモロッコの入国管理官!? 。。。というわけで、彼にパスポートを渡して入国スタンプを押して貰いました。船に乗っている間にモロッコの入国が完了する仕組みです。面白い。

■タンジェ港は相変わらず
しかし微笑ましいエピソードはここまで。タンジェ港に着くなりカオスな通関が待ち受けています。ここでまず「モロッコへの車両の一時輸入許可」の書類を貰わないといけないのですが、まあまず外国人車両がスムーズに港から出るのは無理かも。。。

何が起こるかというと、まず代書屋に取り囲まれて、あれよあれよという間にパスポートと記入前の書類を持っていかれます。でもって、頼んでもいないのに勝手に書類に記入され、当然のように手数料(もちろん正規ではない)を請求されます。価格はというと「貴方の払いたいだけ」とくる。実は昔から、暗黙の相場は10Euroと決まっているんですけどね。。。

一時輸入の書類が出来たら、あとは役人にスタンプ貰うだけで終わりなのですが、ここでも代書屋がつるんでいるらしくなかなか書類を渡してくれません。別の奴が来て「もう10Euroよこせ。そうすれば一時輸入書類のスタンプ貰ってきて通関所から出してやる」と、しつこい。既に代書屋に10Euro払った事を話すと「書類作成の代金と、スタンプ貰う代金は別だ」と訳分からないストーリーに発展。なんだそりゃ。

■税関の役人さんは。。。
ちなみに、通関スタンプを押す税関の役人はすぐそこにいるのですが、見て見ぬフリ。そう、役人は身分をわきまえているので、決して外国人に金銭を要求したりしないのです。だけどこれは絶対に取り巻きの押し売り連中とグルだと思う。うまく出来てるな~。

そうしている間に、手続きの済んだクルマが次から次へと港を出ていって、結局最後までゴネた私は港に一人取り残され。。。あ~こりゃもう金払わない限り、絶対ここから出して貰えないな~と悟った私はついに折れてお支払い。総額20Euro巻き上げられてやっと港から出して貰えました。うーん、2時間くらい閉じ込められてたかな~。フェリー1時間で着いたのに。。。

というわけで、タンジェの港で通関にかかるお金は本来はタダなのですが、上記のような理由で10~20Euro支払わないと通関エリアから出してもらえない仕組みになっています。(まあ、アフリカの本気で腐った国境はとても20Euro程度じゃ通して貰えないので、それに比べれば可愛いもんかも知れませんが。。。)

■両替屋のパーキングにて
とりあえずモロッコの現地通貨(DH)がないので、両替が必要です。港内に両替所が軒を連ねているので行ってみるとT/C不可。うう~こんな所で貴重なユーロ現金を使いたくはないのだけど。。。とりあえず100Euroを現金で換金。1,098DHを受け取り。ラバトまでは持つはず。

さあ出発しようと思ってワゴンRのエンジンをかけると、どこからともなくあんちゃんがやってきて「クルマ見張っててやったのだから金払え」とくる。そうですか、ハイハイ。ちょっと間の駐車料金の相場は確か5DH(約50¢)だったハズ。。。と思って硬貨を渡すと「コインじゃなくて紙幣でくれ」って、ちょっと待て。モロッコの一番安い紙幣って20DH(約2Euro)だぞ。外国人だと思ってふっかけてるな。とりあえず5DH硬貨を渡して、「急いでるの、またね」で一件落着しましたが、港の中はこんなやりとりばかりで疲れます。。。

やっと港を出た頃にはもう精神的にヨレヨレ。私こんなんでモロッコ大丈夫かしら(>_<)

※モロッコでは、一見無料そうに見える駐車場でも、見張り屋などで生計を立てている人々がいます。モロッコでは基本的に駐車場は有料、見張り屋はパーキングメーターと同じ存在だと思ってください。なお、イスラムの金持ちは喜捨の精神があるので、彼らに気前よくサービス料を支払っています。私がいくら貧乏旅行をしていようと、クルマを持っているという時点で金持ちと同じ振る舞いが要求されるわけで、そこが面食らうとこなんですよね。。。

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