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2010年6月26日

Vanino~Lidogaの340km

さてVaninoについたはいいのですが、ここからLidogaまでは紙の地図はおろかGoogle Mapにすら道が載っていない未知のエリアです。しかも、かなり舗装が進んだとはいえ、まだ180kmに及ぶダートが残っています。ワタクシ、言うまでも無くワゴンRでのダート走行経験はゼロ。もうビビりまくり。でも、このルートがダートだという事は最初から知っていたので、とにかく行くしかない。

※追記: このダート、Google Mapには載ってませんがOpenStreetMapでは正確に表示されていることが後日判明しました。

まず結論から。2010年6月現在の全区間340kmの状況は次の通りです。■は舗装路10km分を示し、×はダート10km分を示しています。Vaninoから大雑把にA,B,Cの区間に分けて感想を書いてみようと思います。

Lidoga                      GS      Vanino
GS↓ C:63km ↓       B:195km        ↓  A:80km  ↓GS
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A区間 -- Vaninoから80kmのGSまでの舗装路
VaninoからLidoga方面の最初の80kmまでは綺麗に舗装してあります。風景がとにかく非常に雄大で、どこまでも永遠に続く平野に、北海道が小さく感じてしまうほど。手つかずの原野のあまりの美しさに、何度も停まっては見とれていました。本当はそんなにノンビリ走ってちゃいけなかったんだけど。。。
ちょうどVaninoから80km地点に最後のGSがあり、念のためここでしっかり給油。予備の燃料缶も全部満タンにして貰いました。(結果的に予備タンクは使わなかったけど、心配事は少ないほどイイので。。。)

B区間 -- 山道と川沿いを走る長いダート
最後のGSから15kmほどは舗装してあります。しかし、そこから先はずっとダートです。しかも、ダート最初の20kmほどは工事中であちこちほじくり返してあり、走りにくいところが何箇所か。ドロンコっぽいエリアもあり、雨じゃなくて良かった~と感謝。でも工事区間を過ぎれば、しまった林道のようなの比較的走りやすいダートです。そんな感じで50kmほど走ると、いきなり立派な舗装路が現れますが、これはダマシNo.1で14kmほどしかありません。このあたりまでは、アップダウンのある山道です。緯度や高度からいって森林限界が近いのか、高山のような素晴らしい風景が続きます。

その後、63kmのダートが川沿いを走ります。蛇行した川に沿って道があるので、そんなに高低差はありませんが、ものすごくたくさんの橋を渡ります。橋といっても、怪しい木道のようなものが多く、中には雪の重みで欄干が落ちてるものも。だけど、この区間のハイライトはなんといっても、橋を渡るときに見える川の風景!なんでこんなにキレイなの、と思うような川ばかり。そしてまた、いきなり立派な舗装路が現れますが、これもダマシNo.2で22kmほどしかありません。

その後には、34kmの最後のダート区間です。ここは再び山道で、しかも工事中の箇所が多く、ボコボコで走りにくい所が何箇所かあります。実はここで工事現場で働いているというロシア人の青年2人を乗せたのですが、お陰で路面状況や距離などいろいろ教えて貰って助かりました。

C区間 -- Lidogaまで63kmの舗装路
ここから先は、Lidogaまでと言わず、ハバロフスクまでずっと舗装路が続きます。しかも、穴ボコも何もない非常に綺麗な快走路です。最後のLidogaへのT字路にはポリスコントロールがあり、パスポートと車両の書類を見せる必要あり。
ちなみに、Lidogaの集落には宿も何もありません。だけど、このT字路から少し南に立派なGSがあり、そこで給油できます。また、T字路から南に15kmほど行った所に巨大なガスチーニッツァ(モーテル)があるので助かりました。

初のガスチーニッツァ泊
私にとっては初めてのガスチーニッツァ泊は、ダートで拾ったヒッチハイク青年2人にかなり助けて貰いました。。。まず、「部屋はいくらですか?」と聞いた私を外国人と見るや「3000ルーブル(約9000円)」と言われ、鼻血でそうに。例のごとく一番上等な部屋に通そうとしてくれたわけですが、もちろんそんな予算はないので泣きそうになっていたら、青年達が「高すぎるって言ってるじゃないか、もっと安い部屋ないのか」とロシア語で交渉してくれて、いきなり「500ルーブル(約1500円)」になりました。なんだそのすごい価格差は。もちろん、トイレとシャワーは別ですが、そんなの全然構いません。

じつは、日中必死でダート走行している間、ずっとカンカン照りで暑くて、外気温は軽く35度を超えていたと思います。初めての悪路で燃費を気にしていた私はエアコンをつけず、汗ダラダラで走っていました。あと、180kmのガタガタ道を、ほとんど休憩ナシで一気に走ってきたので、Lidogaに着いた頃にはまっすぐ歩けない程疲れていたという。。。(最初から様子が分かってれば、もう少し楽できたと思うんですが)

ロシア人青年2人は、そのままハバロフスクまでヒッチを続けるといって去っていきました。こちらは悪路でテンパっていたので、ちゃんと名前も聞かなかったけれど、2人のお陰で無事に1日でここまで来れたと思うと、本当に感謝です。

※追記:2ヵ月後に同じ区間をBMWのバイクで走破したK1200RSさんによると、8月はずっと雨続きで路面状況はヒドイ状態だったそうです。ぬかるみ、水溜りなどあったらとてもワゴンRでは走破できなかったと思います。天候に左右されるルートですのでご注意ください。

※2013追記:それから3年経った2013年、ヴァニノ~リドガ間は舗装工事が少しずつ進み、ダート区間の合計は96kmに短縮されたようです。良かった!

※2014追記:中西さんからの情報で、ヴァニノ~リドガ間のダートはかなり短縮されたとのこと。現在のダート区間は、次の2箇所のみだそうです:ヴァニノから170Kmのところから17キロ(この区間は工事中)と268Kmのところから15キロ(川筋の木橋を15個程渡るところ)、というわけで、ダート区間残り30キロ!完全舗装まであと一息ですね!

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