
ミーハいわく、ここにはバイカル湖にしか生息しないOmul(オムル)という非常に美味な魚がいて、どうしてもそれを料理したいんだ、と張り切っています。路上で販売している、とれたてのOmulを一尾(50R)、それから市場で野菜をたくさん買って、近くの清流のわきでいつもどおり焚き火をし、飯ごうでOmulのスープを料理してくれました。いやコレ本当にムチャクチャ美味しかった!(ちなみにスープは清流から汲んだ水をそのまま使用。この辺の川の水は物凄くキレイです)
さすがバイカル湖は世界一大きな湖だけあって、スケールが違います。この湖は世界の淡水の五分の一を蓄えているだけでなく、その水は未だにほとんど汚染されることなく、飲用に適するほど澄んでいるというから驚きです。もちろん風光明媚であることは言うまでもありません。毎年のように大勢の旅人を魅了するバイカル湖周辺の路上では、世界中から来たバックパッカー、ヒッチハイカー、チャリダー、オーバーランダーなどなど、数え切れないくらいの旅行者とすれ違いました。
ミーハはヒッチハイカーなので、路上で他のヒッチハイカーを見かけると、必ず声をかけていました。もちろん、荷物満載のワゴンRは既に定員オーバーなので乗せてあげることは出来ませんが、それでもヒッチハイカー同志だと話が弾むらしく、楽しそうにしてました。
と、そこにギャル2人組のヒッチハイカー発見。ミーハは突然ボルテージが上がって「女の子だ!停めて!話をしなきゃ!」と大興奮。まあ、若者だから青春を楽しまないとね。どうぞどうぞ。
。。。としばらくヒッチハイカーのギャル達と話をしていたミーハが戻ってきて、「ナオコ、この子達と一緒に湖畔でキャンプするから、彼女たちをこのクルマに乗せる。2人の荷物は僕がキャリアに積むから大丈夫。」はぁ??何言ってるんだこいつ、私に断りもなく勝手にそんな事決めるんじゃねえ~~!!!Σ(゚皿゚)

そしてアテもなく湖畔を目指してハンドルを切ったわけですが、たまたま選んだ道が、なぜかラッキーなことに線路を越えて湖畔まで通じる道だったという。今まで何度チャレンジしても失敗したのに。。。そうか、きっとこの子達と一緒にキャンプするのは運命だったんだな。うん、きっとそうに違いない。
そこはVydrinoという湖畔の村を通る道だったのですが、湖が近づくにつれて、道がどんどんボコボコになって行きます。うわああ思ったとおりだ。言わんこっちゃない。なので約束どおり3人には降りて歩いてもらい、結局、幹線道路からキャンプ地(もちろん適当)まで8kmくらいおっかなびっくりで走ったかなあ。
初めて見るバイカル湖はまるで海のよう。適当に決めたキャンプ地はとても素敵な場所でした。ギャル達も旅慣れていて、てきぱきとテントを設営し、焚き木を拾い、料理の準備をしてくれました。もしかしたらロシアの若者って、みんなワイルドなのかもしれない。最初は過積載でどうなる事かと思ったけれど、彼女達のお陰でこんな素敵なキャンプが楽しめたわけですから、やっぱり感謝しないとね。
バイカルの夜はとても寒かったので、私は早めにクルマに退散。ミーハと彼女達が夜どおし何を語り合っていたかは知りませんが、素敵な青春の1ページになってくれるといいな。ちなみにギャル2人の名前はリタとナスチャ。ロシア語の単語をいっぱい教えてくれてありがとう。

