夜中にノボシビルスクに着いて、再びセルゲイさんのゴージャスなお宅にお邪魔し、一週間ぶりにシャワーを浴びさせて貰いました。
3人とも爆睡して、翌朝目覚めると。。。ミーハが言います。「ナオコ、僕とアレクサンドルは明日の朝、別々にヒッチハイクしてエカテリンブルグを目指す事にしたよ。」「えっ、もう行っちゃうの?ゆっくりしないの?」「ヒッチハイカーが居心地のいい所でゆっくりしてどうするのさ!僕らはもう行かなくちゃ。」
ああ、やっぱり昨日のお別れの予感は正しかったんだ。ミーハ達は行っちゃうんだ。。。
ミーハもアレクサンドルもムチャクチャな道連れだったけど、今までずっと一緒だったので、急にいなくなってしまうと思うと寂しいです。これから彼の通訳なしでやっていけるだろうか、道に迷ったとき人に聞けるだろうか、安全な場所で車中泊できるだろうか。。。今までどれだけミーハ達に助けられてきたか、今さらながら実感します。
「エカテリンブルグにアレクサンドルの兄さんのプラトンが住んでるんだ。彼はとても英語堪能だから、ナオコもいつかエカテリンブルグに着いたら泊まらせて貰うといい」そして、アレクサンドルがプラトンの住所と手描きの地図を私に渡してくれました。でも、プラトンとどうやって連絡をとればいいの?
「君には絶対にロシアの携帯電話が必要だな。携帯本体は中古品を安く売ってるけど、外国人がSIMカードを契約するのはちょっと面倒だから、今日僕のIDを使ってSIMカードを入手してくるよ。」そう言ってミーハ達は街へ出かけていきました。
そして私はセルゲイさんと一緒に、近所の売店の片隅で売られていた700R(約2000円)の激安ケータイをゲット!おおおおSIMフリーの国って面白~い。こんなに簡単に中古携帯が買えるんだ~。セルゲイさん、ありがとう。
そして夜、ミーハ達がSIMカードを手にして帰ってきました。「ナオコ、このSIMカードを使って。僕のIDで登録してあるけど、プリペイド式だから、お金の追加とかは君一人で自由に出来るよ。とりあえず300R分入ってる。エカテリンブルグまでは十分持つはず。」
そしてミーハは黙々と私の携帯のセットアップをし、思いつく限りの友達の電話番号を登録してくれました。
ああ、ロシアで自分の携帯を持つなんて思ってもみなかった。。。ミーハ達のお陰です。本当に有難う。
そして翌朝、2人は早起きして大きなバックパックを背負って、おやすみ中のセルゲイさんを起こさないよう静かに出発していきました。外は雨なのに、傘もささずに。。。
ミーハもアレクサンドルも、強いなあ。この先、どんなクルマに乗せてもらうんだろう。どんな所に泊まるんだろう。森の中で一人で焚き火したりするのかなあ。寝袋ひとつで、蚊の大群に襲われたりしませんように。
もともと一人旅だったのに、気がついたらいつのまにかロシアに友達がいるのが当たり前のような感覚になってました。また一人旅に戻るけど、2人が残してくれた携帯があるので、なんだかいつでも繋がっていられるような不思議な安心感があります。
またどこかで再会できるといいな!
※10/5追記:ロシアで外国人が携帯のSIMカードを入手する事は可能ですが、レジストレーションの提示が必要だそうです。どの街にも必ず携帯キャリア(MTS, Beeline等)の代理店がありますので、店頭でSIMカード購入について相談してみてください。ちなみにSIMカードと携帯電話は別々に買う必要があります。また、ロシア携帯はプリペイド方式が標準ですので、面倒な契約の心配はありません。