さあ私も出発するぞー!と思ったその時に、携帯に着信が。なんと、BMWでロシア往復ツーリング中のK1200RSさんでした。偶然にもエカテリンブルグに滞在中との事。これは何としてもお会いせねば!!K1200RSさんには、去年からメールでいろいろアドバイスを頂いていた関係で、もしロシアで機会があれば、ぜひともお目にかかりたいと思っていました。
お互い携帯で連絡を取り合いつつ、さっそくエカテリンブルグ郊外で待ち合わせをして感動の初対面!うわーすごい、ロシアで日本人に会えるなんて嬉しい~。こんな記念すべき日に出発なんかしてられません。というわけで迷わず、エカテリンブルグにもう一日滞在することにして、K1200RSさんが泊まっていた郊外のガスチーニッツァ(宿)に移動する私。
と、そこにロシア人ライダー2人組が登場。。。ホンダゴールドウィングのデンと、そのガールフレンドのターニャ。「日本から来たんだって?それならエカテリンブルグを案内するよ。俺達についてきて」って、えええ~!?今会ったばかりなのに、どうしてそんなにフレンドリー?ライダー同士、出会えばいつでも友達になれるのは世界共通みたいです。K1200RSさんに感謝!
我々日本人2人ワゴンRに乗って、デンとターニャの後についていきました。街中でバイクを追うのは大変だったけど、なんとか中心街へ到着(ああ怖かった)。お陰様で金色に輝く壮麗な教会へと案内して貰うことができました。この教会は美しくてとても巨大。しばし言葉を失いつつ、ポカーンと教会を眺めていたりして。エカテリンブルグって意外と見所が多いなあ。
するとデンが「今日は暑すぎる。俺達はこれから30km離れた湖へ泳ぎに行くけど、君達もどう?一緒にスイカでも食べない?」との嬉しいお誘い。確かに外気温は40℃くらいあって、日なたに立っているだけで体力を消耗しそう。またもワゴンRで2人の後を追って、エカテリンブルグ南30kmの村へ(実は私だけかなり道に迷ったけど)。。。そこで果物をどっさり買って、4人揃って湖畔でのーんびり。みんなで泳いだり、K1200RSさんと積る話に花を咲かせたりして、思いがけない展開を満喫しました。
帰り際、それまでTシャツ一枚で走っていたデンが革ジャンを着たとき、ふと背中に黒いナイフが刺繍してあるのに気づいた私。「デン、もしかして黒ナイフの人なの?」「そうだよ。俺は黒ナイフ(チョルニー・ノージュ)だよ。」
実はプラトンに教えて貰ったのですが、エカテリンブルグにはいくつか伝統的なライダーズクラブがあり、その中でも最も歴史があり尊敬されているクラブが"黒ナイフ"なのだそうです。彼らはただバイク乗りであるだけでなく、ボランティア活動や慈善事業にも積極的に携わっており、ライダー以外の人々にも一目置かれているとのこと。。。(ライダーが尊敬される社会があるなんて驚きです)
まさか目の前のデンが、その黒ナイフのメンバーだったとは。大きなゴールドウィングをまるで原付のように軽々と乗りこなし、駐車場でブレーキオイルの交換までやってしまう彼を見て、ただ者ではないと思ってはいましたが。。。
そんなわけでこの日は本当に盛りだくさん。今回は自分はライダーじゃないけれど、K1200RSさんのお陰でロシア人ライダーの世界を少し垣間見ることが出来たし、エカテリンブルグが思い出深い滞在になって満足です。