ミーハはどうしてもバイカル湖畔に行きたかったらしく、ウラン・ウデを飛び出してからひたすら湖畔を目指して北上しました。日没までとにかく走り続けて、やっとバイカル湖の南端付近に到着。付近は森に囲まれていて湖はほとんど見えませんが、GARMIN nuviが現在位置を表示してくれるので、バイカル湖がすぐ近くにあることは間違いありません。
しかし、湖畔に行けばどこでもキャンプ出来ると思っていたのですが、その試みはことごとく失敗しました。。。というのは、バイカル湖の岸辺に沿って長い線路が走っており、この線路を越えないかぎり湖畔に出ることができなかったのです。しかも、少しでも幹線道路を外れて脇道に入ると、そこはもう考えられないような激しい凸凹のオフロードで、私は「ノオオオオ~~!!」と叫びながら運転を拒否。
「じゃあ僕が運転する」「頼むからクルマ壊さないで」「大丈夫、僕に任せて。9歳の時から父さんの膝の上で運転してたんだ。こんな道は慣れてるから大丈夫。」。。。というミーハは確かに悪路の運転が上手で、一度でもハマったら2度と出られないような深い溝を上手に避けながらワゴンRを巧みに操っていきます。でも、うちの子2駆なんですけどぉぉぉ~!あんまり激しいところは勘弁して~(゚Д゚)
そうやって、何箇所か湖畔の悪路に挑戦しましたが、どこへ行っても線路を越えて岸辺に行くことは出来ず。。。。気がついたら日が暮れて真っ暗になってしまいました。「私、夜は危ないからあまり運転したくないな。湖畔は諦めて、どこか近場でキャンプ地を探そうよ」と言うと「暗くなってしまったのは僕の責任だ。幹線道路に戻ろう。夜道は僕が運転する」とのこと。まあいいか。。。
ところが、ミーハに運転を代わって貰って幹線道路でUターンしようとした時の事です。路肩の切り返しが必要な所で、バックギアに入れそこなった状態でアクセルを踏んだもんだから、ワゴンRいきなり激しく崖落ち。Σ(゚皿゚)
どうやら彼はAT車のギアチェンには不慣れだったらしい。。。
すんでの所で森に突っ込むとこでしたが、とっさの判断でなんとか無事にストップ。なんとか外に出てみると、明らかに牽引が必要な急斜面でした。危ないとこだったけど、我々もクルマも無事で本当に良かった。ふぅ。
こうなったら、通りすがりの車両に牽引して貰うしかありません。ミーハが路上に出て何台か親切なクルマが助けに来てくれました。さすがロシア人、みんな牽引ロープを持っています。中でも一番強そうだったトラックが、ワゴンRにロープをつないでくれて、何も言わずに引っ張りあげてくれました。ロシア人すげーーーー。
ワタクシ一連の出来事に目が点でしたが、すでに問題は自分で解決できる範囲を超えていたので、現実感ぜんぜんナシ。うーん、でももし無事に脱出できたら、今度からは悪路でもちゃんと責任もって自分で運転しよう、とぼんやり思ったり。
ミーハもこの一件でかなり責任を感じていたらしく、何やら非常に気落ちした様子。クルマも我々も無事だったから別に気にしなくていいのに。それよりミーハ、窮地から手際よくリカバーした手腕はかなりグッジョブ。そして、何も言わずに助けてくれたロシア人ドライバーの皆様、本当に有難うございました。
※追記:この崖落ち事件以降、ミーハが運転したいと言い出すことはありませんでした。笑