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2010年7月16日

アルタイ式の家にて

目覚めたら、あたり一面に色とりどりの花が咲き乱れていました。アルタイの草原すごーい。ミーハ達が焚き火を起こして朝食の準備をしていたら、どこからともなくアルタイ人のおじさんが現れて彼らと何か話しています。んー、なんか「スパシーバ」って言ってるけど、何の話だろう?

出発の準備が完了して、さらにアルタイの奥地を目指そうとハンドルを切ったら「ナオコ、逆だ。2kmほど来た道を戻って。」「は?なんで戻るの?」「今朝会ったアルタイのおじさんが、僕らにニワトリを一羽分けてくれるって言ったんだ」「トリ肉をくれるの?」「違う、生きたニワトリだよ。捕まえて今晩のおかずにするんだ。」「ま、まさか生きたニワトリを私のクルマに積もうとしてる?」「当たり前だろ」

ああああ何言ってるんだこいつら。大事なワゴンRにニワトリを積むだとー!?荷室がウンコまみれの泥だらけになる可能性について一切考慮していない事は、2人の済んだ瞳を見れば明らかでした。うあああダメだ、2人とももう頭の中がニワトリで一杯になってる。これは止めても無駄だ。さらば私の清潔な寝床よ。。。(T_T)

ほとんど強制的に隣の農家までダートを運転させられ、恐る恐るクルマから出てみると、そこには六角形のアルタイ式の家(Ail)が。。。そしてアルタイ人のおばさんが、カモミールの香りが漂う庭へと案内してくれました。すごい、これ全部天然?

例のニワトリは裏のヤブで放し飼いになっているらしく、5羽のうちの1羽をわけてくれるそうです。2人とも意気込んでニワトリを追い掛け回しています。はあああ、もう好きにして。

こっちはニワトリの事はどうでも良いので、ミーハ達には構わず日陰でのんびり過ごしてました。そんなこんなで3時間ほど過ごしていたら、疲れ果てたミーハとアレクサンドルがヤブから出てきて「ニワトリのやつ、ヤブに逃げ込んで全然捕まらない。腹減った。食事にしよう。ここのかまどを貸してもらう。」と六角形の家へ。

うわー、アルタイ式の家にお邪魔できるなんてすごいー。質素な家の中央には焚き火ができるシンプルなかまどがあって、その上には燻製用のネットが渡してあります。さらに天井には窓が開いていて、煙が上へ逃げる仕組み。天井は煤で真っ黒になっています。かっこいいー。
しかも、家のすぐそばに川が流れていて、いくらでも水が使える仕組みになっています。ワイルドだなあ。

水が飲みたいなあと思ったら、おばさんがバケツに汲んである水を指差します。どうやら川で汲んだ水をしばらく放置したもので、泥などの不純物が全部沈んだあとの上澄みを飲料水にしているようです。ありがたく頂戴しました。美味しかった~。

結局ニワトリ捕獲作戦も失敗したみたいで、とりあえず荷室ドロドロ状態が避けられて良かった良かった。2人は悔しそうにしてましたが、私は日陰でのんびり涼んでいられたし、結果オーライです。さあキミタチ、もう4時ですよ。ニワトリの事は忘れて先へ進みましょ。

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